伊豆高原・大室山の麓にある小ぢんまりとした温泉宿「お宿うち山」。伊豆七島と天城連山を臨むこのお宿は口コミで軒並み高評価を得ている、いま話題の宿なのです。
全6室すべてが離れで、2階建てのメゾネットタイプ。お部屋は3つにカテゴリーされていて、上から雪・月・花となっています。今回私が泊まったのは真ん中の「月」タイプ。といっても全部で98㎡もある大きなお部屋で、1階には和室が、2階にはベッドルームがあります。宿に大浴場などはありませんがお部屋の1階には大きな内風呂、2階には海を見渡せる露天風呂が備え付けられています。どちらも部屋風呂としてはかなりの大きさで、大人3人が余裕で入れるほどの大きさ。他の宿泊者の気配は感じられず、完全にプライベート感覚を楽しめる旅館です。到着早々お部屋に案内されそのままチェックイン、食事もお部屋でいただく上パブリックスペースはほぼほぼ無いので、滞在中部屋から出ることはほとんどありません。「お宿うち山」はまさに、今のコロナ禍にぴったりの「おこもりステイ」が実現できる宿の一つなのです。
普通だったらずっと部屋に籠っているなんで息が詰まりそうなものですが、ここはお部屋の日当たりも良く、ベランダに出て涼むことも可能。部屋もメゾネットタイプで広いので十分くつろぐことが出来るのです。事前に口コミで「1日6組限定の感動体験」というコメントを見かけましたが、なるほどこれは確かにいいお宿。比較的新しい宿ですが、大正ロマンをモチーフにした木造の部屋はどこか懐かしさを感じさせる空間で、ほっと一息つけるそんな雰囲気なのです。
私が宿の評価を決めるうえでとても大事にしているのが食事ですが、ここ「お宿うち山」の料理は地元でとれる伊勢海老や金目鯛などの新鮮な魚介類を贅沢に使った「うち山流懐石料理」が基本。インパクトには欠けていましたが見た目にも鮮やかな料理が並びます。しかし一つ残念だったのがその味付けの濃さ。料理長は関西の人だと聞いていたのですが、味付けは関東に寄せられていてどれも私には塩辛く感じてしまいました。ただ、朝食に出てきたキノコとアワビのあんかけはオリジナリティがあって非常に面白かったです。
少し残念な部分はありましたがそれを抜きにして見れば、接客のレベルも高く非常に満足のいく滞在になりました。特に大浴場が苦手な私にはこの「お宿うち山」の、部屋に居ながら2つのお風呂を楽しめるというサービスは嬉しかったです。特に旅行はしたいけどコロナが心配という人にはこんなにピッタリな宿はそうそうないでしょう。(2021年1月訪問)
旅館名 | お宿 うち山 |
住所 | 静岡県伊東市大室高原2-716 |
TEL | 0557-52-0010 |
お風呂 | 部屋風呂のみ |
予算 | 2名1室利用の場合1人¥41,000~(朝・夕付き) |
露天風呂付客室 | 全室露天風呂付き |