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    レストラン電話予約のマナーとコツ ~まさかのレストラン予約のトラブルも~

    モリエール
    名店の予約への長い道のりも

    名店の予約への長い道のりも

    フレンチ、イタリアン、日本料理。日本中の美食の名店を求めて、あちこち取材して歩いた筆者。

    まず美食店巡りのスタートはお店の予約から始まります。ひいてはレストランの評価はその予約時から始まっていると言っても過言ではありません。でも評価以前に予約が取れないとどうしようもないところ。だからスムーズに予約をするための手段は知っておいて損はないのです。

    レストラン予約はネットがいい?それとも電話がいい?電話なら予約する際のコツやマナーはあるの?今回は実際に筆者が経験して学んだ知識と、まさかのトラブル体験も併せてご紹介したいと思います。

    レストラン予約はネットが便利?

    人気店の予約方法を知ろう

    人気店の予約方法を知ろう

    レストラン予約は人気店になるほど電話が繋がらなかったり、そもそも電話に出ないお店もあります。できれば電話での予約が楽だし、電話応対の良し悪しでそのお店の評価ができるのでいいのですが、電話を受け付けてくれない店ならそもそもネットに頼るしかないのです。

    電話予約で万一ミスがあったりすることを考えれば、書面が残るネット予約はより安心感もあり、メリットと言えるでしょう。

    例えばレストランや旅館・ホテルなどの予約サイト「一休」なども使い勝手がいいのです。予約サイトの場合、コメント欄や苦手食材、アレルギーなどを記載できる欄があるので、予約と同時にそうした情報をもれなく伝えることも可能です。その食事の目的を伝えることも可能で、誕生日の場合のデザートプレートの依頼なども可能です。

    一休を頻繁に利用していれば、割引を受けられるメリットもあります。ただしかなりの名店となると一休でも扱いがありません。

    予約が取れたら行ってみたいお店がいっぱい!

    予約が取れたら行ってみたいお店がいっぱい!

    そうした特殊な美食店をよく扱っている予約サイトに「ポケットコンシェルジュ」があります。電話でも他のネット予約もできない時に使うことがあります。ところがこのサイトでは高めのコースしか予約を受け付けないというデメリットもあります。

    値段をあまり気にしない方なら予約が取れるだけでもありがたいサイトというのが感想でしょう。また事前に決済をする必要があるので、お店での面倒なお勘定のやり取りもなくシンプル。お店にとっても万一のキャンセル料を取りそびれることがなくて、願ったり叶ったりなのでしょう。

    ネット予約は便利で安心なはずですが、100%大丈夫というわけではありません。私の知人は予約サイトでOKだったので当日その店に出かけたら、まさかの「臨時定休日」だったそうです。ネットでも100%確実ということはないのですね。

    電話で予約する時のコツとマナーとは?

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    とは言っても、ネット予約を受け付けていない店もまだまだ多いのです。そういう店に電話で予約する時のマナーとコツはどういうものでしょうか?

    レストランに電話予約する際は、まずピーク時は避けることが大切です。ランチ時やディナータイムはずらします。忙しい時の電話はやはり迷惑です。ディナーだけ営業の店の場合、昼時は電話に出ないので、ディナーの始まる少し前位の6時前辺りが出てもらいやすいでしょう。ランチもやっているお店なら、ランチの始まる前の11:30頃がいいでしょう。

    人気店では留守電になっていて予約電話受付可能時間を明確に指示してくれる場合もあります。まだそれならいい方で、いつ電話しても誰も出ないお店もあって、潰れたんか?と疑ってしまいます。超が付く人気店は、そもそも電話に出ません。まぐれで大将らしき人が出た場合でも「すみません、来年の〇月まで満席です」などと言われる始末。いちいち電話で断ってくれる大将はまだ良心的なのです。そんな店は諦めるか、コネを使って予約するしか手はありません。

    電話応対の良かった店はサービスも良いところが多い

    電話応対の良かった店はサービスも良いところが多い

    では普通に電話に出てくれたお店の予約に関しての注意点です。

    まずは「恐れ入りますが、予約をお願いしたいのですが」と最初に丁寧に伝えます。電話の目的が分かればお店も対応が良くなります。

    「希望日時」、「人数」を伝え、席が取れるなら名前と連絡先の電話番号を聞かれます。数種類のコースがある場合はいくらのコースを選ぶのかあらかじめ決めておきそれも伝えます。誕生日の場合はデザートプレートでどのように書いてほしいなども伝えます。またアレルギー食材や苦手食材も聞かれます。

    ジビエが得意なお店でジビエは苦手というとちょっと引かれます(笑)ので相当の覚悟を持って言ってください。何を隠そう、筆者もジビエが苦手で苦労していますが、徐々に克服しつつあります。とにかく、アレルギー食材や苦手食材を2・3いうのならともかく、あまりにもたくさん言うと、場合によっては予約を断られることもあるので注意してください。

    話が逸れましたが、名店の場合など、電話の最初に名前を名乗るのも常連ぽくて応対が良くなるかもしれません。ただし「○○様は以前ご利用いただいたでしょうか?」と訊かれることも多く、初めてです・・・というのですぐバレますが・・。

    電話の応対が感じいい店、感じ悪い店があります。感じが良い店はスタッフの教育がしっかりしていて、行ってからのサービスも良いケースが多いし、逆に電話の印象が悪い場合は同様にいまいちだったりします。ただし味の方までの評価にはつながらないので難しいところではあります。有名店でたまたまシェフが電話に出てざっくばらんな対応だったけれど、実際人柄も優しいシェフの絶品料理や会話に魅了されたケースもありました。

    レストランで実際にあった予約のトラブルあれこれ

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    こないだ、旅行中にとあるレストランから電話がかかってきました。「今日13:00のご予約頂いてますが、来られないのでしょうか?」13:30の電話です。それは翌日に予約を取っていたお店でした。予約の際にお店の人が日付を間違えたようです。

    明日伺いますと言って、席も空いていたし事なきを得ましたが、予約の取れない店だったら怖い怖い。電話予約の場合はしつこく日付を確認する方がいいようです。しっかりしたレストランなら2-3日前にリコンファームの電話がかかってきます。留守電に入っていたら無視せず折り返すこともマナーといえます。

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    一番ひどい予約トラブルは、予約していたのにその日は休業になったから予約を取り消してほしいという連絡が一週間前に入ってきたお店。福岡のフレンチ、イノベーティブの人気店T。もちろんミシュラン1つ星です。

    「シェフが料理コンクールで予選通過したから、その日に次のコンクールに出るんです・・・」とかなんとか。お店の人は嬉しいのでしょうけど、こちらはシェフのコンクールのことはあんまり関係ないのです。その店が目的で列車の指定席を取りホテルも取っていたのに、ひどすぎます。仕方なく予定していなかった第2希望のお店に行きましたが。いくら美味しいのかもしれませんが、そういう対応をする店にはもう行きたくないですよね。

    同様に神楽坂の日本料理K。築40年の古民家のお店。シェフは有名店にて料理長も務めミシュラン1つ星を取ったこともある名店。2階の個室を予約していたのに、まさかの電話が・・・。「団体客が入ったのでキャンセルしてほしい」「他の店を紹介するから・・・」そう言って銀座の同等クラスの店を紹介してくれましたが、うーん首を捻る出来事です。

    思うに、客側がキャンセルする際はキャンセル料を取るのに、お店は客にキャンセル料を支払わないでいいものでしょうか?

    まだまだあります予約のトラブル

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    恵比寿のフレンチH。ミシュラン1つ星を取ったこともある実力あるシェフのお店です。電話で予約した際、マダムらしき人が出て、半個室を予約。

    ところが当日まさかの予約ミスが発覚したのです。半個室でなく普通席に案内されたのです。打ち合わせを兼ねてのため半個室が必要だったためクレームを言うと、満席だったため、すでに半個室にいたゲストに無理やり席を変わってもらって、われわれを半個室に案内しました。

    変わってはもらったものの、気分は悪く、料理を美味しく食べられなかった嫌な思い出となりました。

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    大阪を代表するフレンチのお店L。こちらももちろんミシュラン常連の超有名店です。予約が取れて喜んでいました。

    ところが訪問前になってまさかの電話です。「間違って臨時休業の日の予約を受けてしまったのでキャンセルしてほしい」とのこと。泣く泣く諦めましたが、本当にこういうケースは補償してほしいところです。

    客は遠いところからはるばる新幹線で食べに行く予定で、ホテルも取っているわけです。軽々しくキャンセルと言ってほしくないですね。
    以上は居酒屋などでの話ではありません。すべて名店と呼ばれる一流のお店での出来事なのです。

    レストランに選ばれる上客になる電話予約の秘訣とは?

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    一流レストランではよく「ソワニエ」という言葉が使われると聞きます。より大切に扱うべき一流のゲスト、上客のことです。同じ予約でもソワニエとみなされれば、良いテーブルを取ってくれるし、待遇が違ってくるのです。

    常連はもちろんですが、初めて予約する客でも、その電話での態度次第で場慣れしない単なる一見客と、一流の、食事にお金をかけることを厭わない上客とに区別され値踏みされるのです。どうせならソワニエを目指してスマートな予約の電話を目指したいところですね。たかが予約の電話と甘く見ないことが大切です。

    電話をかける時間帯に配慮して、こちらが客だからと話す際も横柄な態度を取ったりするのは厳禁です。レストランのスタッフも人間ですから、横柄な客より感じのいい客にいいテーブルを用意してあげようと思うもの。

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    初めて電話する時は自分の名前を名乗ることも、常連と思わせるためだけでなく、やはりマナーとして必要で、「この人はレストランの予約に慣れているな」と思わせられるのです。高級ホテルなどマニュアルがしっかりしている場所でなく、通常一流レストランではこうしてお店側が客を選んでいると思った方がいいのです。

    重要な目的のある食事会であるとか、バースデーだとか、目的のある食事の予約は早めに、そしてその目的をしっかり伝えることが、より良いサービスを受けるための秘訣となります。

    まとめ

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    いかがでしたか?以上のことを参考に、あなたも美食店の電話予約を賢くスマートにして、すてきなソワニエを目指してくださいね。Bon appetit !

    今回のトラベルアドバイザー
    井原 三津子/203か国訪問

    京都は金閣寺で生まれ育ち、小学校の時、岡崎美術館の美術教室で絵を習い美術館で絵画に親しむ日々を送った。初海外ではパリに1か月アパートを借りて滞在。後に子連れ辺境旅行で世界中を巡り本を執筆したり新聞に連載も。コロナの直前運よく行けた南極クルーズで7大陸制覇。今までに203の国・地域を旅した。

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