「えっ宇和島って島じゃないの?」
今回の旅の目的地は宇和島。なんでも宇和島名物である鯛めしがユニークらしく、せっかく愛媛に行くなら寄ってみようということになったのです。
しかし日本の地理をてんで知らない私。「宇和島に行くよ」と事前に言われていましたが「ほ~じゃあ船に乗るのかな」と勘違い。ついには海を見ることもなく宇和島に到着し自分の間違いに気づいたという次第です。でも宇和島の観光ガイドに載っている「宇和島あるある」でも「島だとよく勘違いされる」と書かれてあったので、やっぱり私のような勘違いをしている人は多いようです(笑)
さて、一般的に私たちが思い浮かべる鯛めしと言えば、鯛を丸々炊き込んでご飯に鯛の風味が染み込んだものでしょう。実はこれは松山(北条)鯛めしと呼ばれ、宇和島の鯛めしとは全くもって別物なのです。
では一体宇和島鯛めしとはどういったものなのかというと、まず決定的に違うのは鯛は一緒に炊き込まず、生でいただくということ。薄切りにした鯛の刺身を生卵とつけ汁、薬味と共に混ぜ、白いホカホカご飯の上にどん。最後に好きなだけつけ汁を掛ければ出来上がりです。
宇和島鯛めしと言うと「かどや」が有名なのですが松山や東京にも出店していてどこでも食べられるので、宇和島でしか食べられない「ほづみ亭」でいただくことにしました。ミシュランやゴ・エ・ミヨにも掲載されているこちらのお店。一見すると居酒屋のような雰囲気ですが、どうやら地元でも知らない人はいない人気店のようです。お値段は1番オーソドックスな鯛めしが1200円、それに天ぷらなどがついた鯛めし御前が2500円と言った具合です。また鯛めしに限らずこの地域の郷土料理をいくつも味わえる「ほづみ亭」。フカ(サメ)の湯引きや、地魚のすり身を練って作ったじゃこ天、味付けした千切りのこんにゃくを紅白のでんぶやネギ、みかんの皮など4色の具材で覆い隠す目にも鮮やかなふくめんなど、珍しい料理も味わうことができます。
では肝心の鯛めしのお味はというと、正直卵かけごはんに刺身を混ぜただけのような、とてもシンプルなお味。しかしシンプルながらさすがに老舗店だけあって新鮮で味も良い鯛とお店秘伝の出汁が絶品で、小釜で出されたご飯を何度もお茶碗におかわりして完食してしまいました。
同じ鯛めしでも私は松山(北条)鯛めしのほうが好きだなと感じましたが、あっさりと食べたい時や夏場はこの宇和島鯛めしも良いかもしれません。(2021年1月訪問)
レストラン名 | 郷土料理 大衆割烹 ほづみ亭 |
ジャンル | 郷土料理 |
住所 | 愛媛県宇和島市新町2-3-8 |
TEL | 0895-25-6590 |
予算 | ランチ¥1,000~ ディナー¥3,000~ |
座席 | 200席 |
個室 | 有り |
予約の可否 | 予約可 |