2018年にオープンしたばかりの「オーベルジュ・ゆすら」。3部屋しかないという小ぢんまりとした和風オーベルジュで、美肌の湯として知られる榊原温泉のお風呂も楽しむことが出来る、もはや高級旅館のような充実ぶりのオーベルジュです。今回私たちが泊まったのはそのうちの1室、「かえで」。大浴場がない代わりに各部屋には檜の内風呂のほかに丸い露天風呂が付いていて、手入れの行き届いた庭園を眺めながら落ち着いた雰囲気を堪能することが出来ます。全室1棟建てなので子供連れでもお隣りさんに気を遣わなくて良いというのも嬉しいポイントです。
食事は、かつて何人も弟子を持っていたというベテランの料理人によって作られる正統派な懐石料理。なんでも、自分の料理に絶対の自信を持っているため、職人気質で厳しい言動が多いらしく、若いスタッフがどんどん辞めてしまうのだと笑い話にしていた女将さん。でもそういう態度を貫くだけあって、自慢の料理はどれも洗練され、出汁の繊細な旨さを感じるような上品な逸品。松坂牛のステーキのあとにサッパリとした完熟トマトの皿を出してくれたりと、こちらへの配慮も感じられ満足のいく食事に。やっぱり職人ってすごい。女将さんも経験豊富で親しみやすく、こんな内情まで話してくれる気さくな方で楽しいひと時になりました。
実は今回この宿を予約した経緯が、「年末年始でどこも取れなかったのにここだけは空いていたから」。こんな繁忙期に空いてるなんて大した宿じゃないんだろうなと期待していなかったのですが、実際には前述したとおり素晴らしい宿で良い意味で期待を裏切られました。後々になってオープンしたてで空いていたのだと知って納得。今では予約の取りにくい人気の宿なので、早い段階で行けたのはラッキーでした。
旅館名 | オーベルジュyusura |
住所 | 三重県伊勢市二見町松下1347-2 |
TEL | 0596-63-5511 |
お風呂 | 各部屋に内風呂、露天風呂付き |
予算 | 2名利用時1人当たり¥39,000~ |
露天風呂付客室 | 全室完備 |