ガーデンテラス長崎ホテル＆リゾート(長崎市/長崎県)～世界新三大夜景を臨むリゾートホテル

ロビーの天井もユニークな造り

テラス席の奥に長崎の景色が広がります

隈研吾さんって本当に1人なんだろうか。思わずそんな風に考えてしまったことがある人も多いのではないでしょうか。隈研吾さんと言えば、言わずと知れた世界的建築家ですが、こうして日本全国を旅していると彼の手掛けた建物に多く出会います。今回ご紹介するホテル「ガーデンテラス長崎ホテル＆リゾート」もその一つで、長崎港を見渡す丘の上に建つデザイナーズホテルです。
長崎駅から車で10分。グネグネと坂道を上っていくと、稲佐山の中腹にホテルが見えてきます。外壁の不規則に取り付けられた大小さまざまな窓が特徴的で、余計な装飾を一切省いたシンプルな館内は長崎の自然を感じられるようでもあります。
お部屋は全室オーシャンビューで、香港やモナコと並び世界新三大夜景である長崎の美しい夜景を一望できるのが素敵です。大きさの異なる窓から見える景色は、まるで1枚の絵画のようで贅沢な空間です。また広い敷地内の移動はカートで。これがまた非日常感溢れてリゾート気分を味わえるのです。

シンプルなデザインですが木目に温かみを感じます

私が泊まったのは＃105号室の本館のスタンダードツインのお部屋。ハーバービューで窓を開けると専用テラスもあります。今回3人での宿泊だったのでエクストラベッドを入れてもらったのですが、それがあっても十分広々としていました。またお風呂は少し大きめのつくりになっていて、横には洗い場もあります。ちょうど湯船に浸かった時窓から長崎港が見えて眺めも良いです。
スタンダードツインは2名の場合1室50,000円くらいで宿泊できます。地方のホテルとしてはやや割高ですが、デザイン性とリゾート感は特別な気分にさせてくれるので、その価値は十分にあります。また、客室おまかせの場合は1室40,000円強での宿泊も可能です。
またホテル内の設備はかなり充実していて、なんと貸切風呂やプール、クラブラウンジにバーまで用意があります。プールは夜になるとライトアップされ、夜景を眺めながら入る楽しみもあります。
レストランはフレンチや天ぷら、寿司、鉄板焼きなど4種類から選べるのも贅沢です。長崎と言えば日本一の漁獲量を誇る県なので、新鮮な魚介類を味わってみるのも良いでしょう。
また最上階には全面ガラス張りのチャペルもあって、バージンロードに立つと正面に長崎港と長崎の美しい町並みがパノラマビューで広がります。ちょうど私が宿泊した時もウェディングをしている方たちがいて、夜景をバックに撮影されているようでした。たしかに景色も設備もいいですし、結婚式にはピッタリかもしれません。本当にロマンチックなホテルだと思います。

お風呂からの眺めも綺麗

ただ気になった点を挙げるとするなら、お風呂場の排水口なのか換気扇なのか分かりませんが、生臭いようなカビのような臭いが漂っていたことが残念なポイントでした。せっかくの美しい景色もこれでは台無し。毎度掃除しろとは言いませんが、せめて臭いがしないように対策するべきです。
また、夜景ツアーや館内の案内をしてくれるホテルツアー、ヨガ、桃カステラ作り体験など様々なアクティビティを用意していて退屈しない反面、そのどれもが有料ということに首を傾げてしまいました。特にホテルツアーなんかは、ホテルに興味を持ってくれるゲストには無料でアピールするのが普通だと思います。また貸切風呂に関しても1時間2,200円取ったりと何かとチャージするのはどうかと感じました。決して安くない金額を払っているのだから、ホテルツアーや貸切風呂などは無料で開放すればいいのに…。
とは言え、海に最も近いオーシャンスイートや、アート好きの方にお勧めのタワースイートなど目的に応じた宿泊も可能なので、細かいところに目をつむれば十分快適な滞在になると思います。(2021年10月訪問)