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東京にはまさに星の数ほどレストランがあります。フレンチだけに絞ってもその数は限りないほど。そんな中、今回は記念日や特別なデートにもお薦めしたいフレンチのお店をランキングしてみました。評価は5点満点で採点。ファイブペンギンズが実際に行って主観的に選んだ、またぜひ行ってみたいかどうかの点数なのです。点数は高ければ高いほど良いお店。その点数はお店の料理の味やサービスはもちろん、また行きたいか、記念日や特別なデートにふさわしいものかどうかを基準にしています。同じ点数の店は同順位です。
では発表いたします。東京フレンチ ランキングベスト1に輝くのは??
第1位 4.80点 シャトーレストラン ジョエル・ロブション(恵比寿)
第1位がこのレストランです。特別なデート、たとえばプロポーズの場所としても、バースデーや人生の節目の大切な記念日のお祝いとしても、ここほどふさわしいレストランはないでしょう。なにしろ外観がお城のように豪華で、内装もフランスのシャトーのようにエレガントなのです。言わずと知れたフランスのガストロノミーを牽引してきた皇帝のごとき存在ジョエル・ロブション氏が2004年恵比寿にオープンした「シャトーレストラン・ジョエル・ロブション」です。
アミューズからスペシャリテがあることにもビックリ。「キャビア・アンぺリアル・ロブションスタイル」は必ず体験したい逸品。どっさり盛られたキャビアの下にはカニやオマールなど甲殻類のジュレが敷かれ、なめらかなカリフラワークリームで点々の模様にデコレーション。デザートのワゴンもないものがないといえるほど豪華。要するにすべてが完璧なお店なのです。一度は行ってみたい誰もが憧れるレストランなのです。
第2位 4.75点 ラ・フィネス(新橋)
グルメが大好きで、お酒を飲むのが大好きなカップルにお薦めなのがこのお店。料理はもちろん、お酒にこだわりがあるシェフなので、ワインペアリングもおすすめです。ぜひシェフにお任せして、料理に合うワインをたっぷり頂きましょう。「ラ・フィネス」ではテーブル席へ行く前に一度バーカウンターへと通されます。ここではシェフが厳選したお酒と特製のアミューズを楽しむわけです。その後の料理への期待が膨らみます。
2013年に開催された若き才能を発掘する日本最大級のコンペティション「RED U-35」で初代優勝者に輝いた杉本シェフ。そんなシェフがつくり出す料理はフランス料理の伝統を重んじながらも、彼らしく再構築された逸品ぞろい。そんな天才肌シェフの料理はかなりのレベルでお酒好きグルメを楽しませるのです。
第2位 4.75点 ナベノイズム(浅草)
「ジョエルロブション」の元シェフが織りなす、浅草の江戸食文化とフレンチを融合させた革新的なフレンチレストランがこの「ナベノイズム」なのです。
メニューに載っている「人形焼」や「そばがき」などのタイトルに、どんな料理が現れるか楽しみになります。「日本色」が強い材料を使っているのにしっかりフレンチに仕上がっている料理の不思議を堪能しましょう。
2年連続ミシュラン2つ星を獲得したのも納得の料理がどんどん現れます。しかもその量はかなり多めで、グルマンも満足。でも私のように少食の女性ならあらかじめ量を減らしてもらうように頼んでおく手もあります。
第2位 4.75点 アサヒナガストロノーム(日本橋)
特別なデートにかなりお薦めなのは、このエレガントで洗練されたグランメゾン「アサヒナガストロノーム」。一歩店内に足を踏み入れるとそこはもう別世界なのです。いきなり待ち受ける4-5人の黒服スタッフにかなり特別感を覚えるシチュエーション。お洒落して出かけるのがふさわしいムードです。
ロブショングループの「ラ・ターブル・ドゥ ジョエルロブション」の料理長も務めた朝比奈 悟氏。彼のつくり出す料理はどれも古典を深めながらも今を感じさせる、驚きに満ちた品々。特によかったのはカニとタピオカとクスクスという一見共存し得ない3つが見事にオシャレなフレンチの前菜へと昇華された1品。見た目もユニークで創作性に溢れているのです。
第5位 4.70点 アピシウス(有楽町)
コンセプトは「アート&イート」。なにしろアピシウスのインテリアはまるでヨーロッパの美術館のようなのです。すぐ横に飾られている絵、見たことあるなあと思っているとユトリロだったり、シャガールだったり。レプリカではありません。本物が飾られているのです!!アート好きなご夫婦やカップルには最高のお店と言えるでしょう。名画を鑑賞しながら本格的なフレンチを楽しむのです。
「雲丹とキャビア、カリフラワーのムースとコンソメゼリー寄せ」は必ず食べてみたいスペシャリテ。初代シェフから引き継いできた逸品で、優しいカリフラワームースの中に北海道産の雲丹とイラン産のキャビアが忍ばせてあり、まわりを取り囲むビーフコンソメの深い味わいに絶句。サービスの良さもこのお店の売りでしょう。手軽に楽しみたいなら。6600円(税サ別)のマルシェというランチコースもあります。
第6位 4.65点 レストラン ツシミ TSU ・SHI ・MI (駒場)
最近増えてきた1日1組だけのプライベートレストラン。地方では増えてきましたが、東京でこれをやっている店にはほとんど出会ったことがありませんでした。他のゲストがいないので、専属シェフに料理を作ってもらえるような贅沢感を味わえます。プロポーズに利用すればOK間違いなしですね。
野菜を中心にした創作フレンチを得意とするツシミで供される料理は、どれもが抜群の創造性を持ち、新鮮で美味しく、そして限りなく美しいのです。
「農園」と名付けられた60種類もの野菜を、すべて個別に料理して盛り付けた1皿は、まさにシェフ渾身の野菜料理です。どれほど手間暇かけておられるのかと想像すれば、1つ1つ野菜と会話しながら味わって食べるのがふさわしいと思えてくる力作です。ミシュラン3つ星に輝くお店である理由がわかるような料理なのです。
第6位 4.65点 ラフィナージュ(銀座)
料理界でここの高良シェフの名前を知らない人はいないというほどの大御所。王道の正統派フレンチは長年最前線で料理を作り続けてきたシェフだけあってどれも繊細で、シンプルなようでいてどこまでも計算され尽くしたもの。店名の「ラフィナージュ」の名の通り、「熟成」された完成度の高い料理が味わえます。
高級店のシェフなのに気さくな高良シェフは、テーブルに現れてユーモアたっぷりに楽しい話をしてくれました。そんなところもリピーターが多い理由なのでしょう。誰しもがシェフに会いにまた美味しい料理を食べに行きたくなるはずです。
第8位 4.60点 レストラン リューズ (六本木)
オーナーシェフ飯塚隆太氏のRYUTA IIZUKA の名前から取ったという店名RYUZU。フランスのミシュラン店で修業後、「ラトリエ・ドゥ・ジョエルロブション」のシェフとなり、その後2011年にリューズをオープン。今やミシュランの2つ星を持ち、ゴーエミヨでも17点という稀に見る高得点です。海外ゲストの間でも「フランスよりも美味しいフランス料理が食べられる店」という高い評価を受けています。
シェフの食材へのこだわりはかなりのものです。新潟の十日町出身ということもあり、スタッフと共に新潟へ稲刈に行ったり、田舎の生産者とも深く繋がって良い食材を手に入れて、それを最高の料理に昇華させているのです。実際に食事してみれば、生産者の思いを見事に花開かせておられるのがわかります。ランチならMENU DU JOURというこーすがあり、前菜2皿、魚料理、肉料理、デザートで5900円(サ込税別)がお得です。
第9位 4.55点 アムール(恵比寿)
恵比寿にある緑に囲まれた2階建ての静かなレストラン。バースデーや大切な食事会などですでに3度ほど利用したことがあるお気に入りフレンチのひとつです。仕事柄違うお店を開拓する必要性から、同じ店に3度通うのはよほど気に入った場合だったのです。“NIPPONのフレンチ”を目指す後藤シェフが、厳選した日本食材を用いて作ったスペシャルな逸品の数々は満足度が高いのです。
そして娘のバースデーのお祝いに訪れた際は、なんとデザートの時に隠し部屋に案内されたのです。本棚の向こうにある隠し部屋に用意されていたのは、豪華なデザートプレートと花びらの美しい装飾。まさにサプライズのお祝いタイムでした。こんな趣向なら、カップルがプロポーズに使えばメチャクチャ盛り上がるだろうなあと思いました。
第9位 4.55点 メゾン ポール・ボキューズ(代官山)
キムタク主演のドラマ『グランメゾン東京』でライバル店「gaku」の撮影に使われたレストランとして記憶に新しい方もおられるのではないでしょうか?「ポール・ボキューズ」のフランス・リヨンにある本店は1965年に3ツ星を獲得してから50年以上それを守り続けている、まさに美食のトップとも言えるお店です。そしてここ代官山の店舗も1ツ星を持つ人気店なのです。ムードもサービスも味も3拍子揃った名店です。
そんな名店お高くて行けない、と思ったあなた。実はここのランチは驚くほどコスパがいいので人気なのです。アミューズ、前菜又は魚料理、肉料理、デザートの計4品のコースがなんと4500円。スペシャリテのトリュフスープは別オーダーとなりますが、それも食してみる価値は大いにあります。パイ生地を崩した瞬間テーブルに漂うコンソメの良い匂いに幸せになれること間違いなしです。