お寿司の好みは人それぞれ。ネタの味付け、大きさ、シャリの味や量、コース内容などによって好き嫌いが分かれるところです。いろんなお寿司屋さんを巡りましたが、今までは一長一短。私にとってのパーフェクトに出会ったことがなかったのです。
ところが、最近ついに私にとってすべてがどんぴしゃのお店に出会うことができたのです。それが松山市の「鮨いの」さんです。二番町にあるちょっとわかりにくいビルの3階にあって隠れ家っぽいムードです。高級感漂う店内では、カウンターの中に3人以上のアシスタントを率いて寿司を握る貫禄ある大将がいました。
大将の猪野祐介氏は、松山にいながら全国を食べ歩いて研究を重ねてきたとおっしゃいます。食材は全国から仕入れるという江戸前鮨で、素材にひと手間も二手間もかけるとてもレベルが高いお鮨なのです。ミシュラン1つ星、ゴ・エ・ミヨは3ツトック16点という高得点です。
お任せディナーの1万円のコースを頂きました。まず5品の料理(おつまみ)が出て、その後寿司12貫、玉子、赤出汁、デザートという構成です。
ふろふき大根、白みそベースの柚子味噌添えはほっこりするいいお味。煮ダコも柔らかくて、銀杏の炭火焼きも香ばしい。そして次に出たカワハギにびっくりしました。瀬戸内のカワハギに肝のソースをかけただけのシンプルな一皿ながら、今まで食べたことがないほど美味しい絶品のカワハギでした。
八幡浜の太刀魚の塩〆もふっくら柔らかくて旨味が最高。渡り蟹の茶わん蒸しは蟹もいいのですが、穴子が甘くて口の中でほどけるように溶けて行きました。なんなんだ!!?
握りが始まります。平目、サヨリと2つ出たところで「うまいっ!!」と心の中で叫ぶ私。次に出た真イカは4日間寝かせて繊細な包丁を入れてある柔らかくてトローリとした旨味にうっとり。夢見心地の宴、続きます。
金目鯛、今治の渡り蟹と続き、1週間寝かせた氷見の寒ブリにまたもやノックダウン。美味しすぎて言葉が出ないのです。八幡浜の鯵、大間の漬けの鮪、こはたと続く頃は私のお腹の状態を慮って、大将はシャリを小さく調整してくれました。でもその後の鰆と立派な車海老はあえなくパス。その次の穴子で復帰した私。パスした私のために大将は穴子を私に一番に出してくれました。この心配りも憎いです。先ほどの茶わん蒸しの穴子の再来です。嬉しい!!
玉子焼きとカステラみたいに甘い玉子焼きでまたまた幸せになって終了。
全ての料理の流れも配分も申し分ない内容で、熟成させることで深みを増す素材の数々に感動でした。超一流の職人の技を見せてもらったのです。東京なら少なくとも倍の値段はするだろう良心的な価格設定も魅力でした。四国に行くならぜひ行ってほしいお店です。
(2021年1月訪問)
レストラン名 | 鮨いの |
ジャンル | 寿司 |
住所 | 愛媛県松山市二番町1丁目10-9 MITSUWA320 3F |
TEL | 089-948-9986 |
予算 | ランチコース5000円~ ディナーコース1万円~ |
座席 | 24席 |
個室 | あり |
予約の可否 | 要予約 |