目次
悲報。インドに行けなくなる。
私事で大変恐縮ですが、私とインドの歴史(?)も、かれこれ10周年を迎えました。
遡ること10年、大学卒業の必修単位として、私はどこかの国に留学をしなければなりませんでした。留学のパンフレットをぱらぱらと巡りながら、若かりし日の私はこう思います。「留学かぁ。ちょっと面倒だな。どうせ行くなら食べ物の美味しそうな国に行こう。そうすると、うーん、アジア圏かなぁ」。そんなシンプルな理由と直感で、留学先をインドに決めました。行き先は南インドのゴア州。そこでインド人の友達ができて、交流を深め、底無しのインド沼にずぶずぶとハマっていくことになります。
インド留学以降、社会人になっても1,2年に1度はインドに通うことを人生のルーティーンとしていた私ですが、2020年からは新型コロナウイルスが流行し、それも叶わなくなりました…。なんてことでしょう。インドに行けないなんて!あのスパイス臭たっぷりのデリーの空港に降り立つことが出来ないなんて!!いい加減なインド人と口論することができないなんて!!!
インドに行けないこの状況は、インド好きにとって大変な生き地獄です。せめて…せめて日本でインドを感じたい…。そう思った私の足は、気づくと大塚のインド料理レストラン「カッチャル バッチャル」に向かっていました。
「カッチャル バッチャル 」でインドを補給!
「カッチャル バッチャル」は、2010年の冬に田村修司シェフが立ち上げたインド料理レストラン。田村シェフは、名店「新宿ボンベイ」「ハリドワル」「グルガオン」、そして「ダバ インディア」で修業を積んだ、インド料理のプロフェッショナルです。その腕は確かで、2017年から4年連続、食べログの百名店を受賞しています。
…ここでなら、きっと私のインド欲を満たしてくれるに違いない。期待が高まる中、JR大塚駅から歩くこと5分。いよいよ「カッチャル バッチャル」に到着です。
店内はコンパクトな印象。白熱灯のあたたかな灯り、壁や窓にはインド製と思われるストールが飾られており、ほっこりとしたムードを漂わせます。お洒落な感じの30代カップルから、きゃぴきゃぴと楽しげな女子大生、さらには落ち着いた印象のご年配のご夫婦まで。客層は様々です。
注文したのは「ラッシー(440円)」「チキンアッチャーリーカレー(1000円)」「ハーフライス(200円)」。
まずはラッシーが運ばれてきます。酸味が強めで、さらさらとしたテクスチャーのラッシーです。私は、甘ったるくてネットリしたラッシーが少々苦手なので、この手の酸っぱい系ラッシーは有難い!まさにこういうラッシーを求めていました。
続きまして「チキンアッチャーリーカレー」と「ハーフライス」がテーブルに届きます。チキンアッチャーリーカレーをまずは一口…、ごくん。ん?ん??!うぉ!!?なんと、青唐辛子がかなりパンチ効いております。胃袋にダイレクトに、ずしんとキます。しかし、それでいて爽やか。カレーらしさはあまりなく、酸っぱ辛いスープ…といった印象です。これはご飯が進みます!黄色く色付いたサフランライスも卓上を華やかに彩ってくれてGoodです。
さて、今回私が食べたチキンアッチャーリーカレーですが、恐らくアッチャーリーの語源(?)は、インドの「アチャール」から来ているのではないかと推測します。アチャールとはインドの漬物、ピクルスのことです。玉ねぎ・人参・キャベツ・マンゴーといった野菜や果物を、唐辛子・各種スパイス・塩・酢・レモン果汁・オイルで漬け込みます。
チキンアッチャーリーカレーを口に運ぶたび、かつてインド旅行中に食べたアチャールの酸味や爽やかさを思い出しました。そういえば、インドでご飯を食べる時、お皿のすみっこには必ずアチャールが添えられていた気がします。
そんな風にアチャールの思い出に浸っていたら、あっという間に完食。おいしゅうございました。
以上、大好きなインドへの旅行は引き続きしばらくおあずけですが、インドに行けない今だからこそ、大塚で小さなインドを見つけることができました。これもまた人生かな。ご馳走様です。(2021年3月訪問)
レストラン名 | カッチャル バッチャル |
ジャンル | インド料理 |
住所 | 東京都豊島区南大塚3-2-10 林ビル 2F |
TEL | 03-5954-5551 |
予算 | 昼:1000円~15000円/人、夜:3000円前後/人 |
座席 | 20席(カウンター、テーブル) |
個室 | なし |
予約の可否 | 予約可 |