「海と山しかない」がキャッチフレーズの富山県・魚津市。「あいの風とやま鉄道」魚津駅にそう書かれたポスターが貼ってありました。目の前の漁港で新鮮な魚がたくさん採れる土地柄、いいネタがありそうです。そんな魚津駅を出たところ、目の前にある「鮨 大門」さんにやって来ました。2012年にオープンし、2016年の富山・石川特別版ミシュランで1つ星を獲得し、ゴ・エ・ミヨでも15.5の高得点のお店です。
大将の大門太郎氏は、若い頃から寿司屋の大将になるのが夢だったとか。北海道で修業の後このお店をオープンされました。カウンターと座敷にテーブルが2つあって、20時の予約でお伺いした時は、さすがに遅めの時間なのでカウンターでは常連さんが盛り上がっていて、隣のマダム4人連れも結構賑やかな、ちょっと居酒屋ムードなのでした。気取らず気さくな店のようです。女将さんとあと2人の仲居さんたちも皆さん感じよく丁寧な対応でした。
お寿司のみのコースもありますが、せっかくなので13000円のお任せコースを頂きました。6品ほどお料理が出た後、鮨9貫と巻き1本、デザート付きのコースです。
天然の生け簀と呼ばれる富山湾の地元産も多いですが、大将は他の地域の食材も使う江戸前です。白エビ、のどぐろ、甘鯛、そして今が旬のホタルイカなどがどんどん登場します。
魚津産ズワイガニの和え物、カワハギの肝のタレ添え、魚津産の鮪と続きます。どれもがいい味ですが、鮪は極上ともいえる美味しさでした。次に新鮮で柔らかい水ダコとホタルイカの煮物。脂がのって柔らかく身がほぐれるのどぐろの焼物、カマスのお椀と続きます。どれもがさすがという素材の良さと大将のお料理は申し分ありません。
にぎりのサイズは小ぶりでちょうどよく、巧みに包丁が入れてあって食べやすいのです。鯛、ヤリイカ、鯵、甘えび、コハダ、ブリ、3週間熟成させた鮪、サクラマスの漬け、穴子と続きました。最高の味の穴子でにぎり終了です。小食の私でもすべて完食できたことも満足です。
最後に巻物が登場です。大好きな雲丹がたっぷり巻いてあり、外にはみ出す勢い。もちろん絶品です。デザートは塩プリン。寿司屋でデザートが付くのは嬉しいものです。
しかしこの内容でこのネタのお寿司を東京で食べたら少なくとも倍はするはず。飲み物代も良心的な値段設定です。やっぱり人気があるはずです。
富山に泊まって、電車で魚津までやって来た甲斐がありました。
(2021年3月訪問)
レストラン名 | 鮨 大門 |
ジャンル | 寿司屋 |
住所 | 富山県魚津市釈迦堂1丁目2-3 |
TEL | 0765-32-5868 |
予算 | 夜のみ営業 寿司のみのコース 8000円~ お任せコース 13000円~ |
座席 | 15席 |
個室 | なし |
予約の可否 | 予約可 |