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    ブータン旅行が男一人旅でも楽しい7つの理由

    プナカの学生たち
    民家訪問で民族衣装にトライ!

    民家訪問で民族衣装にトライ!

    ブータンは20世紀後半まで鎖国状態だったため、手付かずの美しい自然と、自給自足を基盤にした伝統的な生活文化が残る国。電気、乗用車、電話、テレビが一般に普及したのは21世紀に入ってから。国情から、旅行にも特殊な制約はありますが、世界中の他のどの場所でもできない体験ができます。どこか日本の田舎を思い出す田園風景や、キラ、ゴという伝統衣装を着て通勤、通学する人々に懐かしさと驚きを感じるはず。また、唐辛子を多用した料理は辛いもの好きにはたまりません。もちろん辛さは調節できるので心配ご無用です。

    ブータン式露天風呂・ドツォに入ってみよう!

    ドツォ(ブータン式お風呂)に石を入れる

    ドツォ(ブータン式お風呂)に石を入れる

    ブータン人は日本人同様、大のお風呂好きです。屋外で石を焼き、真っ赤になった石を一度バケツのお湯ですすいでからお風呂に設置されている石の投入口へ入れます。すると焼けた石の熱で水がお湯に!お湯が冷めてくると、また焼けた石を入れます。焼けた石から出る遠赤外線の効果で、入浴後もしばらくは身体がポカポカしています。

    身体が芯まで温まります。湯加減は希望により調整も可能

    身体が芯まで温まります。湯加減は希望により調整も可能

    元来ドツォは河原に穴を掘って湯船を作り、熱い石に触れないように入浴する野趣溢れるものでした。それが家に居ながら楽しめるよう、家の敷地内に小屋を建て、さらにプライバシーを保ち、お風呂の中の居住性を高めて快適に過ごせるよう改良。そのお陰で今では外国人観光客も楽しめるようなつくりになりました。湯船は1人専用で足を伸ばして入れます。洗い場は狭いので髪を洗うのは少々窮屈ですが、とても面白い体験になるでしょう。

    究極の辛さ!ブータンの本格唐辛子料理に挑戦!

    ガイドさん用の超辛いエマ(=唐辛子)料理

    ガイドさん用の超辛いエマ(=唐辛子)料理

    ブータンの食事はとにかく辛い。ほとんどのレストランには外国人ゲスト用に辛みの無い食べ物も用意されていますが、ガイドさん用のお料理にも挑戦してみましょう。ブータン料理の王道と言われるのが、干し肉を使った料理です。「パクシャパ」は豚肉、「ノウシャパ」は牛肉と唐辛子と野菜をチーズと一緒に煮込んだものです。

    真っ赤な唐辛子(=エマ)

    真っ赤な唐辛子(=エマ)

    唐辛子の量で辛さを簡単に調整できます。辛さは別にして、肉の旨みが出てとてもよい味です。これをご飯に掛けて食べるととても美味い!また、ブータン料理に欠かせないのが、これまた辛い、「エマダツィ」。エマ=唐辛子とダツィ=チーズを混ぜ合わせて煮込んだもので、さらに辛みが欲しい時に料理に混ぜて味を調整します。エマダツィだけをご飯にのせて食べるのもブータン料理の定番です。

    超人気コースのチョモラリトレックで氷河を目指す

    ジチュダケをバックに

    ジチュダケをバックに

    ブータンで一番人気のチョモラリ・トレックの目的地は、ジャンゴタン村のチョモラリベースキャンプ(4090m)になります。チョモラリ、ジチュダケなどブータンを代表する山々の展望が楽しめる10月がお勧めですが、ブータンの国花、ブルーポピーが見られる5,6月もお勧めです。徐々に高度が上がっていくので高山病になっても下山しやすく初心者が挑戦しやすいのも人気の秘密です。

    コックさんが作ってくれた美味しいランチ

    コックさんが作ってくれた美味しいランチ

    途中に山小屋がないので、すべてテント泊となり、必要な物は全てスタート地点から持っていくのですが、馬が運んでくれるので参加者は身の回り品を持って歩くだけです。日本語のガイド、コック、馬の世話係などと昔の旅人さながらキャラバンを組んで歩くので、旅の仲間として自然に距離が近くなるのがブータントレッキングの魅力です。

    心臓破りのタクツァン僧院完全制覇!

    標高3000メートルのタクツァン僧院

    標高3000メートルのタクツァン僧院

    標高3000メートルの切立った岩肌に建つタクツァン僧院が見えてきます。あそこまで昇れるのかと不安になりますが、ここまで来たからには昇るしかありません。駐車場から歩き始めて約1時間、途中のレストランにて休憩。全体的には整備されているものの急勾配で昇りにくい箇所も少なくないため想像以上にハードです。さらに、石の長い階段を昇り降りなどして約40分でようやく到着です。

    タクツァン僧院への道

    タクツァン僧院への道

    ブータン仏教の祖であるグル・リンポチェが、虎に乗ってここまで来たという伝承からタクツァン僧院は英語でタイガー・ネストと呼ばれるようになりました。グリ・リンポチェが3ヶ月瞑想した洞窟が今も僧院の中に残っています。約5時間の体力のいる観光ではありますが、展望台から見えるタクツァン僧院は美しく、まさにブータン旅行のハイライトとなるでしょう。

    唯一残された密教ワールド!ブータン仏教の聖地を巡る

    チベット仏教の祭ニマルン・ツェチュ

    チベット仏教の祭ニマルン・ツェチュ

    チベット仏教の流れを汲む世界各地の仏教国がさまざまな時代の流れと共に文化的独自性を失いつつあります。しかし、唯一ブータン仏教だけがその伝統を今も尚継承し、ここでしか味わえない世界が存在しています。大乗仏教の中で陀羅尼(お経)や真言(マントラ:仏陀の言葉)を大切にするブータン密教の聖地を巡る旅をすることで過酷な修行僧の旅の一端を体験できるでしょう。

    町の至るところにマニ車が備えられている

    町の至るところにマニ車が備えられている

    そのルートの代表的な例は、パロ、ティンプ、プナカ、トンサ、ジャカルです。パロではパロ・ゾン、キチュ・ラカン、タクツァン僧院。ティンプではタシチョ・ゾン、メモリアルチョルテン。プナカではプナカ・ゾン。トンサではトンサ・ゾン。ジャカルではブータンの素朴な原風景が見られるブムタン谷にあるクジェ・ラカン、ジャカル・ゾンがブータン仏教を知る上で必見中の必見の名所となります。

    3000m級の峠を越えてブータンの大自然に触れる

    チベット仏教らしいダルシン(旗)が幻想的

    チベット仏教らしいダルシン(旗)が幻想的

    ブータンの町から町への移動はすべて車を利用するのですが、渋滞はパロやティンプのごく一部のエリアだけです。舗装整備も着々と進んでいるので長距離移動も快適になることでしょう。主要な観光地は中央部の東西に並んでいますが、ほぼ必ず、標高3000~4000mの峠越えになるので別世界の風景を見ることになります。

    ドゥクワンゲルチョルテン(海抜3150m)

    ドゥクワンゲルチョルテン(海抜3150m)

    パロからインドへの玄関口の町、ハとの間にはチェレ・ラ。ティンプからオグロヅルの越冬地として世界的に有名となったワンデュ・ポダンとの間にはドチュ・ラ。そしてさらに東へ進むならペレ・ラを越えることになります。「ラ」とは峠を意味する言葉。信仰対象の山の峠では特別な飾り付けがされていて迫力ある荒涼とした大自然の風景に溶け込みます。ブータン独自の文化を体感できる、これもまたブータン旅行のハイライトと言えます。

    山の向こうに残された秘境・ハの民宿に泊まる

    民宿のオーナーさん家族

    民宿のオーナーさん家族

    「ハ」はかつてイギリスのインド植民地政策の拠点だったダージリンへの交通の便が良いことからブータンの西の玄関口として発展しました。その後、中国チベット自治区との国境が閉鎖され、陸の孤島となりましたが、それがブータンの古き良き時代の文化を保存させることになったのです。

    皆で楽しい夕食をいただきます

    皆で楽しい夕食をいただきます

    「ハ」には他の都市には少ない大型の伝統家屋が多く残され、現在では外国人旅行者の人気都市となっています。観光開発は年々進められていますが、特に、立派な伝統家屋を利用した民宿の利用が人気で、一般家庭の人たちと一緒に昔ながらのブータンの伝統文化をたっぷり味わうことができます。また、ハの町の近くにインド軍が駐留してから、徐々にインド文化との融合も始まり、とても興味深い町として発展しています。

     

    今回のトラベルアドバイザー
    森 裕/66か国訪問

    これまで渡航経験はそれなりにある。そんな私がよく質問されることは「どの国が一番良かったか?」その答えはスイスだ。初夏に訪れたが樹々の緑が鮮やかでグリンデルワルドやウェンゲンの高原は色とりどりの花々が咲き乱れまるで天国のよう。『アルプスの少女ハイジ』の歌をくちずさみながら一日中歩く私であった。

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