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    祥雲(日本料理/岡山市/岡山県)~個室で楽しむ個性的な日本料理

    祥雲
    「めでたい兆し」という意味がある「祥雲」

    「めでたい兆し」という意味がある「祥雲」

    病みつきになる絶品つみれ汁

    病みつきになる絶品つみれ汁

    春はタケノコ、夏は鱧、秋は松茸の土瓶蒸し、冬はカニの真丈…毎年定番化しているオーソドックスな和食。それも勿論良いものですが、やはりせっかく遠くまで足を延ばしたなら、「このお店でしか食べられない」そんな個性ある料理を味わいたいものです。
    今回私が岡山旅行で選んだのは「祥雲」という日本料理店。岡山県で18軒しかないミシュラン1つ星の一つで、個室でも楽しめるお店です。
    食材への感謝の気持ちを忘れず、それぞれの個性を見極め、手間を惜しまず調理をしている大将の秋山宜之氏。京都の料亭「菊乃井」やミシュラン星付き店などで研鑽を積んだ方で、ここ岡山県は大将の故郷でもあります。

    黄ニラ醤油といただく鰆のお造り

    黄ニラ醤油といただく鰆のお造り

    「食材の持つ旨味を最大限に引き出す」とは今やどこのレストランも口をそろえて言う事ですが、「祥雲」はひと味違います。例えば魚。このお店では釣り上げた魚は暗所で一晩寝かせるのだとか。こうすることで魚のストレスを軽減し、餌の臭みを消すことが出来るそう。こうしたひと手間を惜しまないからこそ、「祥雲」は多くの美食家に愛されるお店へと成長したのだと思います。
    また料理人にとって鍵となる目利きの技術も、名店で培われた確かなものです。大将は食材によって「旬」があると言っても、本当に美味しい期間はほんの2週間ほどだと語ります。だからこそそのピークを見逃さず、その時その時の最高の品を届けられるように心がけていらっしゃるのです。
    私は最もお手頃な6,000円のランチコースを注文しましたが、値段以上の価値がある料理を味わえました。

    ヒラメは湯葉クリームと

    ヒラメは湯葉クリームと

    まず出てきたのはヤリイカの冷前菜。甘くねっとりとしたイカは柑橘の八朔と合わせてさっぱりと。上には金柑の輪切りとカラスミが散らされていて、甘さと酸味、塩味のバランスが素晴らしかったです。モダンフレンチなどでも出てきそうな見た目ですが、麹で和えてありちゃんと「和」の風味を味わえます。
    そして私が特に病みつきになってしまったのが、次いで出てきたお椀料理。大抵の日本料理店ではここで真丈が出てくるのですが、今回「祥雲」で出てきたのは白味噌仕立てのつみれ汁。高級鴨として知られる「七谷鴨」を使用したつみれは、お箸で簡単に割けるほど柔らかく、旨味が強い。京都らしい濃いめの白味噌の汁とよく合い、シイタケやとろっとしたネギも抜群の美味しさです。洗練されていながらもどこか懐かしさを感じるような優しい味わいで、ひと口食べてお気に入りになりました。
    お造りは鰆を黄ニラ醤油で。ニラの香りが魚臭さを上手く消していて、パリっと炙られた皮面の香ばしさとも相性が良かったです。

    メインは牛頬肉のビーフシチュー

    メインは牛頬肉のビーフシチュー

    また焼き物のヒラメも、お決まりの幽庵焼きや西京焼きではなく、なんと湯葉クリームにつけていただきます。見た目はクリームソースのようですが濃厚さは一切なく、湯葉の優しい風味が癖になります。
    メインは牛頬肉のシチュー。こちらはつみれ汁のような感動はありませんでしたが、肉も柔らかく、無難に美味しかったです。今回3つあるランチコースの中で最も安いコースを選択したのでこのメニューでしたが、他のコースならもっと違ったメインになるのかもしれません。どちらにせよ、6,000円でこれだけの料理が味わえるのはかなりリーズナブルです。
    デザートも旬のフルーツを使い、ひと手間加えてアイスやシャーベットに。この日はリンゴのアイスにイチゴとミカンが添えてありました。さっぱりとしたデザートで、コースの締めを飾るのにピッタリです。
    繊細な盛り付けにとどまらず、香りや食感、味に至るまでこだわられた逸品を味わうことが出来ました。夜も13,000円からとかなりお手頃価格。京都でこれだけの品を食べようものなら倍はしてしまうので、岡山に行く機会があれば是非立ち寄ってみたいお店です。(2022年2月訪問)

    旬のフルーツを使ったデザート

    旬のフルーツを使ったデザート


    レストラン名祥雲
    ジャンル日本料理
    住所岡山県岡山市北区天神町5-9 グランヴェール天神 1F
    TEL086-212-0430
    予算ランチ¥6,000~ ディナー¥13,000~
    座席22席
    個室あり
    予約の可否予約可
    公式サイトhttp://www.shoun-okayama.com/

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