最後の晩餐、明日、この世からいなくなるとしたら最後に何を食べたいかは、その人の考え方や嗜好を最大にあらわすものだと思っています。
川上に最初に伺ったのは、残念ながら何の雑誌だったかは覚えていませんが、今は亡き美術批評家、料理評論家の勝見洋一さんが人生の最後に食べたい料理が、ここ川上の料理、一つ選ぶなら白味噌碗だという記事を読んだからで、その料理を食べてみたいと思ったからです。
川上は祇園の中心地ですが、メインの通りから1本中に入った所にあります。
勉強のつもりでいただいた白味噌碗は、身体にしみわたる味で東京生まれの私には馴染みのない味でしたが、京番茶や山椒入りの赤出しの味噌汁と同様、京都で知った強烈な味の思い出となりました。
そして、時が経ち、川上が代替わりをしたと聞き、同じ料理が食べられるのかが心配になって、再訪してみました。ありがたいことに、白味噌碗は健在であり、新しいご主人の作られた白味噌碗は、私の年齢もあるのか以前よりさらに美味しく感じられました。
余談になりますが、川上では、食事の時の膝掛けが月替りで用意されていて、食事をいただいた後、持ち帰ることが出来ます。
全ての季節を経験し、一度でわかった気になってはだめなのだと勝手に言い訳をしながら12ヶ月通って揃えてみようかと目論んでいます。
もちろん料理が美味しいからこその計画ではありますが。
あなたの最後の晩餐は何ですか?
レストラン名 | 祇園川上 |
ジャンル | 割烹 |
住所 | 京都市東山区祇園町南側570-122 |
TEL | 075-561-2420 |
予算 | 昼 ちょうちん弁当4、500円~ 懐石6,000円~ 夜 懐石15,000円~ (税サ別) |
座席 | 24席 |
個室 | あり |
予約の可否 | 可 |