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    うを兼(日本料理/いの町/高知県)~高知の田舎・魚屋兼日本料理店の実力は?

    魚兼
    1本の檜で作られたカウンター

    1本の檜で作られたカウンター

    派手さは無いものの丁寧に作られている八寸

    派手さは無いものの丁寧に作られている八寸

    高知県いの町にある日本料理屋「うを兼」。全国でも有数の路面電車「とさでん」の終着駅である「いの駅」から歩いて2分ほどの場所にあります。
    元々大正時代から100年以上続く魚屋だったこのお店は、コロナ禍の2021年に土佐の新鮮な魚を味わってもらうべく、魚屋兼日本料理屋として生まれ変わりました。店主の岡﨑裕也氏は魚屋でありながら、なんと今はなき京都の名割烹「あと村」で長年修業されていた方です。2018年には食のコンテスト「にっぽんの宝物・ジャパングランプリ」で「魚兼」とこうじ店「このや」がコラボレーション。「仁淀川天然アユ塩こうじ漬け」という逸品をつくり出し、クッキング部門のグランプリにも輝いたのだと言います。
    以前はそんな修業時代の経験を活かして、国道に面した魚屋の軒先で立ち食いランチを週1回営んでいたそう。立ち食いとは思えないような本格的な和食が楽しめるとたちまち話題になり、「日本一幸せにしてくれる魚屋さん」と呼ばれていました。
    そして岡﨑氏はついに一大決心。現在の場所に魚屋兼割烹としてお店をオープンさせたのです。建物は2階建ての立派な一軒家。何もかもピッカピカの新品で、カウンターは1本の檜で仕上げるというこだわりです。

    作り立ての葛切りは絶品

    作り立ての葛切りは絶品

    前々から人好きのする性格で人気があったという岡﨑氏。もちろんそれは日本料理屋になっても変わらず、奥さんと共に温かいもてなしをしていただきました。
    私が訪れたのは9月の初め。まだまだ残暑の厳しい時で、料理にはこの時期らしい食材がふんだんに使用されていました。いただいたのは3,500円の昼ミニ懐石。
    まず出てきたのは季節を感じさせる八寸。じゃこと万願寺唐辛子の和え物や胡麻豆腐など5つの品が並びます。どれも味付けが濃い目でお酒が進む味。たしかに普通の魚屋さんが出すようなクオリティではありません。人気の立ち食い店だったというのも頷けます。特にこの辺りは他にこれと言ったお店がありませんから。
    また魚屋さんというだけあって魚の扱いは流石としか言えません。お椀は冬瓜と鯛を炊いたもの。プリッとした鯛と冬瓜のトロッとした柔らかい食感が絶妙です。またこの時期の京料理に欠かせない鱧は、湯引きしてさっと冷水にくぐらせることで歯応えが増しています。
    全体的にさっぱりとした料理が多かったのは、夏バテでも食べられるような配慮だったのかもしれません。デザートで出していただいた作り立ての葛切りは、京都の名店にも負けないような素晴らしいものでした。

    山椒といただく土佐ジロー(卵)のアイス

    山椒といただく土佐ジロー(卵)のアイス

    幸いにも今回は平日の昼間だったためお客さんは私たちのみで、いろいろとお話を伺うことが出来ました。そうして話に花を咲かせていると、「どうぞ召し上がってください」と岡﨑氏。本来コースに含まれていない土佐ジロー(卵)のアイスをなんとサービスで出してくださいました。濃厚で甘い土佐ジローのアイスに合わせるのは山椒。山椒の強い風味を卵のアイスが包み込んでいて美味しかったです。
    お店を1人で一から始めるのは相当な決断だったと思いますが、岡﨑氏のこの丁寧な料理と人柄の良さはきっと来る人を惹きつけるでしょう。思わず応援したくなるような素敵なお店でした。(2021年9月訪問)

    レストラン名うを兼
    ジャンル日本料理
    住所高知県吾川郡いの町1184-7
    TEL088-892-0216
    予算ランチ¥1,100~ ディナー¥11,000~
    座席
    個室
    予約の可否予約可

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