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生口島の瀬戸田に新しく出来たyubuneは、宿泊者以外のお客さまにも開放された銭湯を伴う宿泊施設。Azumi Setodaの別棟で、同じグループの宿ですが、価格設定はかなりリーズナブルです。どういう宿なのか気になります。
yubuneについて
目の前にあるAzumi Setodaを瀬戸田の迎賓館とすると、yubuneは、旅籠のイメージで造られました。yubuneのカウンターにかかっている大きな看板には、「新方風新日」の文字が。これは堀内家が所有していた北前船にかかっていたもので右から読み、「日あらたにして風またあらたなり」という意味なのだそうです。
日々新たに気持ちを入れ替え、期待と反省のもとに新しい日を迎えることが大切という意味です。どの世界にも通用するとても素敵な言葉です。
入口にもう一つかかっている絵は、江戸時代にあったとされる移動式のお風呂の絵でyubuneの手拭いの図柄にもなっています。古文書から着想を得ているものですが、実際の古文書にはいない船頭さんが加筆されています。船頭さんは宿設立に携わったエイドリアン・ゼッカ氏をイメージしているのだそう。
yubuneの銭湯
陰陽の思想を用いて造られたお風呂は、男性が陽の昼を表していて真っ青なタイル張り、女性が陰で穏やかなグレーがかった夜を表しているタイル張りのお風呂です。浴槽にはどちらもタイルで松や鯛、蛸などの絵が書かれています。抽象的な造作は少しゆるキャラのようで見ていて飽きのこない図柄です。
季節毎の変わり湯があり、行った時は菊。3月にオープンしたばかりでまだ一年経っていないので一年間どういう変わり湯になるかは決まってないそうですが、季節を感じられる控えめな変わり湯とても気に入りました。
ゲスト棟について
部屋は小間と土間と居間の3タイプ。今回宿泊したのは土間。真ん中に本当に土間があり左右が小上がりになっているベッドのスペースと和室のテーブル。両方を行き来するたびに下へ降りるので、面白い造りだと思っていたら、土間には、大切な自転車や釣りの道具などをそのまま持ち込める場所と聞いて納得しました。銭湯は、外部のお客さまにも開放されている施設ですが、もちろんゲストだけの利用時間がきちんと確保されています。
2階にもゲストだけが利用出来るラウンジyuagariがあり、日中は、オフィスとしても使用できる多目的なスペース。お茶やコーヒーだけでなくビールや炭酸など、風呂あがりにぴったりの飲み物が多めの品揃えで、空港のラウンジのように居心地良くゆっくりと過ごすことが出来ます。また、部屋に置いてあるyubuneオリジナルのタンブラーを持って利用するので、缶やペットボトルなどのゴミも出ないサステナブルな施設です。
一泊朝食付きでも飲食設備が無い?
yubuneは、一泊朝食付きですが、建物内に飲食施設がありません。夕食は、思い思いに近くの商店街などを散策しながら食事をしたり、テイクアウトをしたり。2食のしばりをつけないことで自然と外に出て街も楽しめる。こういう自由度が高い施設は大好きです。ただ宿泊した時期は、残念ながら商店街の飲食店がほとんど営業していなかったので、特別にyubuneのゲストにもAzumi Setodaのシェフがお弁当を準備してくださるとの連絡がありました。持ち手の付いている海鮮のちらし寿司やローストビーフなどが入った美しく美味しいお弁当は、次回来た時には食べることの出来ない限定品だと思っていただきました。
朝食は、宿からも瀬戸田港からも徒歩1分という抜群のロケーションにあるSOILが営む1階のカフェ「Minatoya」でいただきます。
SOILにも2階にゲストハウスがあり、宿泊するとyubuneの1回分の入浴券が付いてきます。この協力体制はとても面白い取り組みだと思いました。
まとめと宿デ-タ
また宿泊したいと思えるほどyubuneはカジュアルながら、とても質の高い施設でした。
瀬戸田に長期滞在したい時はyubune、最終日や記念日にはAzumi Setodaと使い分けるのも良いと思います。(2021年9月訪問)
宿名 | yubune |
住所 | 瀬戸田町瀬戸田269 |
電話 | 0845-23-7911 |
創業 | 創業2021年3月1日 |
予算 | 2名1室利用の場合 1名 9.200円〜(1泊朝食付) |
WEBサイト | https://azumi.co/yubune/ |