軽井沢駅から徒歩15分。目抜き通りに面し、緑に囲まれた「ル・グラン旧軽井沢ホテル」はこの町の顔とも言えるホテルの一つです。今回軽井沢へは6年ぶりの再訪だったのですが、さすがは避暑地。東京ではもう桜も満開を迎えたというのに、セーターを着ていないと震えてしまうほどの気温です。
ルグランは良くも悪くも軽井沢らしいアンティークなホテル。特にラウンジスペースは18世紀の西欧の雰囲気が漂い、非日常的な空間を演出します。外の気温が低いこともあってか、ウェルカムドリンクは温かい紅茶。同じくアンティーク調の食器に注がれたそれに、まずはほっと一息つきます。しかしそんなおもてなしとは対照的に接客は残念だったと言わざるを得ません。特別酷かったわけではないものの、館内の説明をしてくれた男性スタッフは驚くほど機械的。笑顔も無く、テープレコーダーのように決まりきった言葉を喋るのみで、お客さんを歓迎している雰囲気が一切感じられなかったのです。旅行とは日常を忘れてリラックスするもの。やはりそこに気持ちのいい笑顔があるのと無いのとでは大違いです。せっかくウェルカムドリンクでおもてなしをするのに、マニュアル通りの説明では台無しなのではないでしょうか。
ラウンジスペースがこてこてのアンティーク調だっただけに意外だったのですが、お部屋は比較的現代らしくカスタマイズされていて、使い勝手の良い印象を受けました。お風呂も日本式の洗い場付きバスではないものの、ゆったりと足を伸ばせる大きさで、シャワーも独立しているのが嬉しいポイントです。今回私は本館のクラシカルな雰囲気のお部屋に宿泊。310号室のエグゼクティブツインは56.7㎡とゆったりとした広さが特徴です。眺めは駐車場ビューだったので、せめて木を植えるなど工夫があればよかったのになと思いましたが、ヨーロピアンスタイルのバルコニーはムードもあります。これで1泊45,000円(今回は3人で泊まったので1人当たり15,000円)はリーズナブルと言えるでしょう。スタンダードクラスのお部屋であれば1室34,000円ほどで泊まることも可能です。
またこういったスタイルのホテルとしては珍しく、広々とした大浴場と露天風呂を味わうことも出来ます。季節によって異なる景色を生み出す軽井沢の自然。木々のざわめきに耳を傾けながら、日々の疲れを癒してみるのもいいでしょう。
朝食はバイキングスタイル。コロナ対策としてアルコール消毒は勿論のことビニール手袋まで用意されているので、安心して料理を取り分けることが出来ます。味付けもちょうどよく、和食派の人でも洋食派の人でも楽しむことが出来るラインナップになっています。
お部屋や露天風呂、食事など、低価格帯のホテルとしてはかなり充実しているルグラン。良心的で雰囲気のいいホテルをお探しの方にはぴったりのホテルです。(2021年3月訪問)
旅館名 | ル・グラン旧軽井沢 |
住所 | 長野県北佐久郡軽井沢町大字軽井沢469-4 |
TEL | 0267-41-2030 |
お風呂 | 大浴場、露天風呂あり |
予算 | 2名1室利用の場合、1人当たり1泊17,193円~(食事なし) |
露天風呂付客室 | 無し |