個人的な話で恐縮ですが4月は私のパートナーと娘の誕生日がある月です。去年の4月はまだ娘も1歳だったのと、コロナの影響もあったので家でまったりして過ごしていましたが、この長引くコロナ禍、しかも子連れで久しく旅行できない日々が続いたので、今年は1泊2日で秩父に行くことに決めました。
「秩父に行きたい!」と積極的に考えていたわけではなかったのですが、私もパートナーも秩父にまだ行ったことがなく、私達が住む埼玉県内で尚且つ自宅から車で3時間程度と1泊2日にはちょうどいい距離感ということで秩父に決定しました。
次に宿選びですが、慰労の意味合いを込めた旅行ですので、フルサービスで幼児も宿泊が可能な宿。当然ながら2食付き、できれば内風呂もある評判の良い宿、などとあれやこれや希望ばかり増えていくと、数ある秩父の施設の中でもかなり条件が絞られてきます。その中で白羽の矢がたったのが今回の「ゆの宿 和どう」です。
旅行サイト「トリップアドバイザー」では秩父市の宿で堂々1位。また「和どう」の名のとおり、日本最初の通貨とされる「和同開珎」の原材料となる「和銅」が発掘された遺跡がすぐそばにあります。「和どう」自慢の温泉はかの武田信玄公が開いた和銅鉱泉を源泉とした“薬師の湯”でかつて近郷の人々が目薬や切傷に使用したのだとか。
まさに「疲れを癒す」今回の目的にうってつけの宿じゃあないですか。
実際に宿泊してみてその人気の高さに納得。スタッフの方の対応も皆さん感じがよく、特に夕食をお世話していただいた仲居さんは受け応えも丁寧で非常に心地よく過ごすことができました。
子連れ客として何より快適だったのは、夕食は自分の部屋で食べられること。今では宿に併設しているレストランや宴会場で大勢の宿泊客の中で夕食を取る宿が一般的で、部屋食できる旅館は少なくなりました。
部屋食のお陰で、やんちゃ盛りの子供が大声で走り回っても、自分のペースで食事をゆっくり楽しむことができたのは今の私達夫婦にとってとてもありがたいことでした。
しかし「和どう」に決して欠点がなかった訳ではありません。
例えば、子供連れだと見てわかるのに貸切風呂があることの案内がなかったり、子連れ向けの宿を宣伝しているのに温泉のお風呂の温度が子供にとってはどれも42~43℃と高めだったり、夕食の中に特産品でもなく味もいまいちな「鶏肉のトマトチーズ焼き」が唐突に現れたり、川の眺めが素晴らしいテラスがあるのに川へ降りる歩道が綺麗に整備されていなかったり・・・。
でも最後のチェックアウトの際にいただいた、仲居さん手書きのメッセージと写真立て付きの記念写真のプレゼントで私の中の不満は一気に吹き飛んでしまいました。
実は事前に夕食の際にサプライズでケーキをお願いしていたので、その時に仲居さんに撮ってもらった記念写真のプレゼントはちょっぴり期待していたものの、まさか写真立てまで頂けるとは。
些細なことかもしれませんが、頂いた写真って引出しに仕舞ったきりになることが多く、あまり見返すことはないのですが、こうして写真立てをもらうと不思議にどこかに飾りたくなります。
今でもこの写真を見る度に「和どう」での幸せな時間を思い出し、ほっこりとした気持ちにさせてくれます。(2021年4月訪問)
旅館名 | ゆの宿 和どう |
住所 | 埼玉県秩父市黒谷813 |
TEL | 0494-23-3611 |
お風呂 | 大浴場 露天風呂 |
予算 | 2名1室利用の場合 1人15000円(2食付き)~ |
露天風呂付客室 | あり |