1日6組限定。堂ヶ島の海辺の風景を遮るものがないように、付近の電柱や電線を地中に埋め込む工事も行ったとか、渡り廊下でつながる2棟をゲストが「メインルーム」「セカンドルーム」として両方使える・・・といったユニークで贅沢な旅館が2018年12月に開業しました。
目の前に車が走っている道路があるものの、たしかに堂ヶ島の海と岩の風景が目の前で楽しめます。
でも最初に通されたセカンドルームは、そのあと食事に使うくらいで、通常はお洒落でとても居心地がいいメインルームで過ごします。よって2部屋あっても使いこなすには離れていて逆に不便だし、結局専用お食事処的な存在で、普通の高級旅館でもよくある設定です。
オープン当初から私が滞在した時点の料金設定はかなり強気なものでしたが、その後値段を大きく下げておられるので、今は人気が高まっているようです。
この宿の良さは料理の美味しさによるところが大きいのです。洋と和の2人の料理長がコンビを組んで造り上げる和洋折衷のコースは、どれもが格別の味わいでした。前菜はフレンチで西伊豆産の赤座海老とホワイトアスパラのサラダで、次は駿河湾産伊勢海老のプリプリの造りの和食が出て、次はアワビのブルギニョンで上質なバターを使った深い旨みを味わうのです。静岡和牛のフィレステーキトリュフソースを頂いた後、締めの桜海老と筍の炊き込みご飯が日本人には最高のもてなしでした。今回この旅館を取り上げたのは、マイナス点をカバーするだけの素晴らしい料理だったからでした。
幸せな気分で部屋に戻ると、洋室なのにターンダウンがされてなくて、一人1枚ずつしか置いていないタオルも交換されていません。これからお部屋の露天風呂に入ろうとしたのに。邪魔しないためターンダウンをしないなら、最初から2-3枚のタオルを置いてくれればいいのに。電話でターンダウンしてくださいと頼んだところ、どういう意味ですか?と聞かれました。他にも気になった点があり、安い宿ならいいですが、本格的な高級宿としてサービスのレベルが低いのが、ここの改善点かと思いました。
(2020年5月訪問)
旅館名 | 繭二梁 |
住所 | 静岡県賀茂郡西伊豆町仁科2035-1 |
TEL | 0558-36-3888 |
お風呂 | 大浴場なし |
予算 | 1泊1人6万円から(2食付) |
露天風呂付客室 | 全室露天風呂付き |