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    高級レストラン テーブルマナー20選 大人デートを目指す男性(女性)のために

    メゾンラフィット
    さあ、極上のスープを召し上がれ

    さあ、極上のスープを召し上がれ

    あなたが高級レストランに彼女を連れて食事に行くとします。服装から始まって、メニューやドリンクを選ぶコツ、お勘定の仕方など食事の際のテーブルマナーは完璧でしょうか?上品な大人のデートをするにあたって、必要なテーブルマナー20選をチョイスしました。果たしてあなたはすべてを知っていたでしょうか?知っているようで知らなかった?これが今度のデートのお役に立てることを祈りつつ、20項目のマナーを詳細説明と共にご紹介いたしましょう。

    特別な記念日は事前に伝えるのが大切

    サッカパウでは事前に依頼したら美しいデザートに!

    サッカパウでは事前に依頼したら美しいデザートに!

    デートと言っても、その食事の目的は何でしょうか?バースデーのお祝いか、結婚記念日か、はたまたプロポーズか?喧嘩のお詫びの目的かもしれませんね。高級レストランの予約を取る際には、特別の目的がある場合は必ず最初に伝えるようにしましょう。何も知らせないで、当日急にお願いしてもそれは遅すぎます。お店側にも準備があるのです。記念日のゲストなら、普通のお客さんより窓際とか良いテーブルを用意してくれますから、そうした意味でも特典を享受しやすいでしょう。喧嘩のお詫びだったら、ちょっと隠れた席や個室をチョイス。用事が解決するまでそっとしておいてもらうように頼んでおけば安心です。

    ジョエル・ロブションのバースデープレート

    ジョエル・ロブションのバースデープレート

    誕生日ならサプライズでデザートの時にケーキを出してもらうか、デザートプレートにメッセージを書いてもらうかが選べます。デコレーションケーキだと有料ですが、デザートに特別のお皿を用意してくれ、HAPPY BIRTHDAY ○○などとチョコレートでメッセージを書いてくれ、気の利いた店ならろうそくを立ててバースデーソングをスタッフが歌ったりして盛り上げてくれるのです。写真を撮ってくれるサービスもあります。そういうサービスは特殊なケースを除いてすべて無料です。結婚記念日などもそういうのが可能でしょう。プロポーズとなれば個室のあるお店を選んで、他のお客様の目がない場所で安心してプロポーズできます。それにふさわしい店を選ぶのも大切ですね。

    カジュアルなパンツやスニーカーで行くのはNG

    エレガントなムードにふさわしい服装を心掛けたい

    エレガントなムードにふさわしい服装を心掛けたい

    ヨーロッパでは高級レストランでもランチはカジュアルでOKな店がほとんどです。でもディナーはドレスアップが必要です。日本ではどうでしょうか?むしろ日本の方がランチでも高級レストランに行く際の服装には注意が必要です。ランチはまだ多少カジュアルでもいいですが、短パンやTシャツで行くのはダメです。せめて襟付きのシャツと長ズボンで行くべきでしょう。
    都会の高級レストランのディナーなら、その店の雰囲気を壊さない装いが必要です。男性はジャケット着用が無難。ドレスコードに上着とネクタイ着用のこと、と書かれていたらネクタイも必要です。そうした店は当然スニーカーは不可で革靴が必須です。ドレスコードにスマートカジュアルと書かれていたら、襟付きシャツと長ズボン、できれば革靴にて。

    落ち着いたギャラリーのようなアピシウスの店内

    落ち着いたギャラリーのようなアピシウスの店内

    女性は小ぎれいな装いならあまり問題ありません。夏は背中の開いたドレスなど、多少露出度の高いドレスもむしろフォーマルっぽくて素敵でしょう。ただしエアコンが効きすぎていることを考えて、ストールなど羽織るものを持参しましょう。やはりスニーカーは不可で、パンプスかセンスのいいサンダルなどがいいでしょう。パレスレストラン(宮殿のようなエレガントなレストラン)ならドレスを着ることもありますが。そこまでフォーマルを求める店は日本ではまずありません。

    女性は上席に案内。すべてレディーファーストに注意を

    メゾンポールボキューズの豪華なウェイティングルーム

    メゾンポールボキューズの豪華なウェイティングルーム

    レストランに着いて入店します。ドアを開けてくれるような高級店なら、相手の女性に先に入店してもらいます。ドアを自分で開けるタイプなら、男性がドアを開けて女性を先に入ってもらうようにしましょう。いつもレディファースト、それが絶対条件です。自分がさっさと先に進んだり、女性にドアを開けてもらったりするのはあり得ないマナー違反です。
    お店のスタッフの案内でテーブルまで進みます。間違っても勝手に店内に入っていくのはNG。高級店ならウェイティングルームがあります。テーブルへ案内される前にまずソファなどある待合室に通されることもあります。

    外はダメ!待ち合わせは店内で、が鉄則

    外はダメ!待ち合わせは店内で、が鉄則

    ではテーブルへご案内します、と言われたらスタッフに続いて女性が先に進みます。テーブルは女性が良い方の席に座れるように配慮しましょう。ビューの素晴らしい店なら、眺めがいい方の席に女性を案内。壁際のテーブルなら壁側で店内を見渡せる席を女性に、先に座ってもらい、それから男性が座ります。スタッフが椅子を引いて座らせてくれる場合は同時でもいいですが、椅子を自分で引かず、スタッフに任せましょう。重い椅子をスタッフが押してくれているのに気付かず、自分で引こうとしている女性を見かけたことがありますが、これにはスタッフも苦笑していました。軽く腰を浮かせて椅子が膝に当たったら座る・・・というのが基本です。

    テーブルに着く前にトイレに行っておきましょう

    トイレから戻るとたくさんのデザートが待っていた

    トイレから戻るとたくさんのデザートが待っていた

    テーブルに案内されて、さあこれからディナーが始まる、というタイミングや、食事が進んでオードブルが終わってメインが出る、などというタイミングにトイレに立つのは、原則避けた方がいいでしょう。急を要する場合はともかく、レストラン側としては、料理を出すタイミングをとても大切にしています。それに合わせて火入れしたり温めたりして、熱々のうちに食べてもらいたいと考えているはず。それが変なタイミングで席を外されたら、料理の出来栄えにも影響が出てしまうからです。

    デザートタイム前後がトイレに行きやすいタイミング

    デザートタイム前後がトイレに行きやすいタイミング

    基本はデザートが出る前まではいかないのがベターです。そのためにもテーブルに通される前にトイレに行っておくのが鉄則です。または一旦座ってからメニューを選び、飲み物のオーダーが済んだ段階で、ちょっと失礼とトイレに案内してもらうのはいいでしょう。ただ、壁際に座った女性が席を立つ際はスタッフがテーブルを動かしますから、勝手に立たないことも大切です。トイレから戻ってきた際は、ナプキンがきれいに畳まれ、また椅子を引いてくれるはずです。

    アラカルトの場合はメインから選ぶのが鉄則です

    コース料理の場合よくこうしたメニューが置かれている

    コース料理の場合よくこうしたメニューが置かれている

    メニュー選びは意外と苦労しますね。慣れないフレンチで何をどう選ぶのが最適か。だから最近ではほとんどのお店でお任せのコースメニューを出しています。コースならシェフが考えてくれたベストな構成のメニューを、何の心配もなく出てきた順に食べればいいのですから、慣れない人も安心ですね。
    中にはプリフィクスメニューと言って、前菜から1品、メインコースから1品、デザートから1品を自分でチョイスできるといったシステムを取っている店もあります。これなら3-4種類から自分の好みでメニュー選びができるので嬉しいですね。

    アサヒナガストロノームの美しすぎるアミューズ

    アサヒナガストロノームの美しすぎるアミューズ

    ただしある程度メニュー内容を理解できないと、良いチョイスもできません。わからない料理があったら、どんな食材でどんな料理かをスタッフに聞いてみるといいでしょう。
    またアラカルトだけしかやっていないお店なら、自分で考えて選ぶしかありません。あらかじめホームページなどでメニューそ調べていき、内容を把握しておけば、スタッフの説明と共にパートナーに自らアドバイスしてあげることもできて頼もしく思われるかもしれません。選ぶ際はまずメインディッシュから決めましょう。今日は仔羊にするか、牛肉にするか鴨にするか、魚料理にするか。メインが決まれば、それに合わせた前菜のチョイスもしやすくなりますね。間違っても全部肉料理を選んでしまったり、偏ったメニュー選びはしないようバランスの良い食事をチョイスしましょう。

    乾杯はシャンパーニュがスマート

    まずはバーカウンターで乾杯のラ・フィネス

    まずはバーカウンターで乾杯のラ・フィネス

    記念日のフレンチともなると乾杯のお酒にもこだわりたいですね。のどが渇いているからビールで、というのも理解はできますが、やはり記念日ですからここはシャンパーニュでしょう。シャンペンとかシャンパンとか呼ばず、フランス風にシャンパーニュと呼ぶのがスマート。今更ですが、シャンパーニュとはフランスのシャンパーニュ地方で作られたものだけがそう呼ばれ、それ以外はスパークリングワインと呼びます。イタリアではスプマンテと言います。グルメな人はワインと区別して泡と呼んだりしています。泡が立つワインだからです。

    シャンパーニュとワインをグラスで頂きます

    シャンパーニュとワインをグラスで頂きます

    記念日はスパークリングワインではなくシャンパーニュにこだわることも大切。やはりスパークリングワインの王様はシャンパーニュですから。
    細長いグラスに注がれた透明な黄金色のシャンパーニュに美しい泡が立ち上ります。では「お誕生日おめでとう!」グラスを合わせてカチーン!・・・これはNGです。繊細なグラスは万一割れてしまっては大変です。乾杯の時は相手の目を見てグラスを少し上げるだけでOK。間違ってもあっちの方を見ながらグビグビ飲むのはやめてくださいね。相手の目を見てゆっくり味わう、が鉄則ですよ。

    ワインはペアリングでオーダーするのが基本

    グラスと一緒にしばらく置いて行ってくれるワインボトル

    グラスと一緒にしばらく置いて行ってくれるワインボトル

    ワインにこだわるお店なら、優秀なソムリエが必ず常駐しています。むしろ優秀なソムリエのいない高級レストランは存在しないのではないでしょうか?それほどレストランにおいてワインの重要性は高いのです。料理を味わう際に、いかにその料理に合うワインを一緒に味わうかで、料理の味が雲泥の差になるほど変わってしまうからです。
    お酒が飲めない人は仕方がないですが、ワイン好きならワイン選びにもこだわりを持ちたいところです。

    こだわりの1杯もペアリングに含まれる

    こだわりの1杯もペアリングに含まれる

    でもどんな料理が出るのか、またどんなワインが合うのかなどは自分では判断できませんね。それならワインペアリングコースを選ぶのがおすすめです。料理のコースに合わせて、ソムリエさんが選んでくれたワインを順番にグラスで出してくれるのです。大体4杯から多くて6杯程度が一般的。泡から始めるペアリングもあります。またあまり飲めない人のためにハーフコースを設定しているお店もあります。通常の半分くらいと少しずつ楽しませんてくれるプランなので、あまり飲めない人には嬉しいものです。
    それでも多い人は、シャンパーニュの後に何か1杯だけ料理に合いそうなのをソムリエさんに選んでもらって飲むのがいいでしょう。

    スマホをテーブルに置かないで。写真は一瞬で

    のんびり写真を撮っていたら料理が冷めますよ

    のんびり写真を撮っていたら料理が冷めますよ

    料理の写真や記念写真をたくさん撮りたいのはわかります。ブログを書いている人ならなおさらでしょう。まずはスマホの扱いから。
    スマホには雑菌がたくさん付いていて、このコロナ禍で、スマホをきれいで清潔であるべきテーブルの上に無造作に置くことは避けたいですね。できれば椅子の上などに置きましょう。

    スマホはまだしも、大きなカメラは気を付けたい

    スマホはまだしも、大きなカメラは気を付けたい

    写真撮影については、お店側が写真は遠慮してくださいという場合は諦めましょう。言われなければ料理の写真はOK。ただしオープンキッチンの場合など、その中のシェフやスタッフをむやみに撮るのはやめたいところ。
    様子を見てから撮るのがベターです。
    また料理が運ばれたら、説明を聞いてそれからゆっくり写真を撮っていたら、せっかくの料理が冷めてしまうことがあります。撮影はスピーディーにするのが大切ですね。場合によっては説明にうなずきながら、手は写真を撮っているという離れ業を駆使しましょう。

    ワインは自分でグラスに注がないこと

    京都の山地陽介にて

    京都の山地陽介にて

    ワインをグラスでオーダーした場合や、ワインペアリングにした場合、ワインはテーブルでソムリエさんがグラスに注いでくれます。またはお店によってはすでに注がれたグラスを運んできます。どんなワインかを見てもらうために、ボトルをしばらくテーブルに置いて行ってくれます。どこ産のどんな品種かなど、ボトルを見たり写真を撮ったりしますが、決して自分で勝手にグラスにお替わりを注いだりしないことは当然ですね。

    クッチーナイタリアーナにはすごいソムリエさんがいた

    クッチーナイタリアーナにはすごいソムリエさんがいた

    ボトルでワインを頼んだ場合、遠くにワインクーラーを置いてそれにボトルが入っている場合は、お替わりはソムリエさんがその都度注ぎに来てくれます。
    テーブルのすぐ横にワインクーラー置かれた場合、つい自分で注ぎたくなりますが、それもNG。必ずスタッフを呼ぶのがマナーでしょう。高級店だとワインの減り具合を見てスタッフがいち早く気付いて来てくれるのが普通です。

    ソムリエにワインのうんちくを語るのはNG

    ワインにこだわるシェフのいるラ・フィネス

    ワインにこだわるシェフのいるラ・フィネス

    少々ワインに詳しいからと言って、ワインに関してソムリエさんにいろいろ知ったかぶりするのはやめましょう。ワインに関する知識量ではまずソムリエに勝てるはずがありません。ソムリエ資格を取っているくらいの人ならまだしも、中途半端な知識で変なうんちくを語るのは恥ずかしいことです。
    ましてやブドウの品種の名前すら覚えていないのに、覚え間違いで「カルベネソービニオンの持ってきて」とか口走ったり。(正しくはカベルネソーヴィニヨン)ソムリエさんは決して恥をかかさないように振る舞いますが、内心ではバカにされてるかも。

    ワインのことはソムリエさんに相談

    ワインのことはソムリエさんに相談

    ワインペアリングを頼まない場合、またはペアリングのシステムのないお店なら、ソムリエさんに料理に合わせたチョイスを任せてしまうことも正解でしょう。「シャンパーニュの後は白を2杯、赤が1杯くらいで合うものをお任せします」などと頼むのがベスト。任されたら、ソムリエさんもやる気が出て、喜んでもらおうと良いワインをチョイスしてくれます。ただしベストのワインは高級店だとかなり高いかもしれません。大体の予算を言っておくのがベターでしょう。最初からグラスワインのメニューがあれば、それを見て、この辺で合うものを・・・と頼みやすいですね。

    水は有料が一般的

    こんな美しいノンアルコールドリンクもある

    こんな美しいノンアルコールドリンクもある

    日本では都会のレストランで水を頼めば、高級店の場合必ずミネラルウォーターのボトルが出てきます。ワインを頼む際に一緒に水もオーダーしましょう。食事中にはワインと水を飲むのが一般的で、ワインと一緒にジュースやコーラは飲みません。
    水は「ガスありか、ガスなしか」を聞かれます。ガスありだとペリエやサンペレグリノ、ガスなしだとエビアンや日本のミネラルウォーターなどが出されます。テーブルのメンバー全員の分として大きなボトルが用意されるのが一般的。こだわる人は硬水と軟水から選ぶ人もいます。

    ノンアルコールでも美味しいものが揃っているお店も

    ノンアルコールでも美味しいものが揃っているお店も

    アルコールが飲めない人は最初からノンアルコール飲料をオーダーします。ワイナリーで作られたワインになる前のぶどうジュースなどがおすすめです。こだわりのノンアルコールドリンクとして、こだわりの中国茶などいろいろ用意しているお店も見られます。
    田舎のレストランで、水道水がミネラルウォーターのように清らかな水の場合は、ガスなしの水はもちろんそのまま水道の水でお金はかかりません。

    店のことをあらかじめ調べていき、スタッフとコミュニケーションを

    京都のTAKAYAMAのシェフとマネージャーさんと

    京都のTAKAYAMAのシェフとマネージャーさんと

    レストランへ行って、淡々と運ばれてくるものを黙って食べて、そのまま帰る。もちろん同行者との会話が最優先という人ならそれでもいいでしょう。でもせっかくいいレストランに行くなら、サービスのプロたるスタッフとのコミュニケーションはあった方が楽しいのです。料理を運んできてくれたスタッフが料理の説明をしてくれます。そこでわからないことを質問することから始めてもいいでしょう。「このソースは何と何が入っているんでしたっけ?」とか何でもいいのです。この客は料理に関心があるようだと思われることからコミュニケーションは始まります。相手もゲストに楽しんでもらおうと、いろんな話に広がっていくことも多いのです。

    ピアットスズキのシェフは何度も出て来てくれた

    ピアットスズキのシェフは何度も出て来てくれた

    料理が進んできたら、他の質問をしてみてもいいでしょう。「このお店はいつできたんですか?」とか「シェフはここの前はどちらにいらしたんですか?」とか、ネットで調べたら大概のことが出ていますが、実は話してみるとそれ以上のことがたくさんわかるのです。話好きのスタッフならあれもこれもいろんな情報を教えてくれます。もちろん満席で忙しそうなら遠慮する方がいいですが・・・・手が空いたときにシェフがテーブルまで挨拶に来てくれることもあります。その時はどの料理がどう美味しかったかなど感想を言うようにすると喜ばれます。たくさんのコミュニケーションがあったら、そのお店がより身近な存在になって印象に残るはずなのです。

    スタッフに料理が美味しいと伝えましょう

    シェフが心を込めて作ってくれた料理に感謝

    シェフが心を込めて作ってくれた料理に感謝

    出された料理が本当に美味しいと思ったときは、お皿を引きに来たスタッフに「すごく美味しかったです」とひと言。これが肝心です。もちろん本当にそう思った時だけに言うのですが。そうすれば少々むっつりしたスタッフの方も急ににっこり満面の笑顔で「そうですが、ありがとうございます」と返してくれるケースがほとんどです。ここで当たり前だと思っても、ありがとうございます、と笑顔で返してくれるのがいいお店とも言えます。褒められたら普通嬉しいものですから、厨房に伝わることも多いようです。

    TAKAYAMAの創造性と遊び心満載の料理

    TAKAYAMAの創造性と遊び心満載の料理

    全部食べ終わって美味しかったです、というのとは違って、これは最初に出るアミューズの時に感動すればそう言えばいいでしょう。褒めてくれるお客さんにはより一層良いもてなしをしようと張り切ってくれるお店も多いはず。
    褒めても無反応で、むっつりした表情のまま「はい」としか返事しないお店は、よほどコミュニケーション能力に欠けるサービス担当なのでしょう。負けじと何度も言ううちに、そういう人も徐々に笑顔に変わっていく…というのが筆者の体験的事実です。そういう人とも最終的には仲良くなっているケースもありました。要するにシャイなだけで悪い人ではなかったのです。

    声を上げてスタッフを呼ばないで

    こういうお店なら呼ぶ必要はありませんね

    こういうお店なら呼ぶ必要はありませんね

    居酒屋でスタッフを呼ぶときは大声を出して、スミマセーンと皆言いますね。でも高級レストランでこれはタブーです。テーブルについてメニューを広げ、一旦去っていくスタッフ。選び終わったらさてスタッフがなかなか来てくれません。皆さん忙しそう。…こんな時はどうしますか?
    近くを通ったスタッフに声を掛ける。これもNG。要するに黙って待つのです。その時はメニューを広げたままにしないで一旦閉じましょう。開いているのはまだ検討中の合図です。閉じて待てばスタッフは来ます。
    時間があまりない場合など、変に焦りを見せるのでなく、最初から何時には出たいとスタッフに相談しておくのがコツです。

    声の大きい人は予め個室の予約をするのもおすすめ

    声の大きい人は予め個室の予約をするのもおすすめ

    大声を出すことはこうした静かなレストランで食事を楽しむ他のゲストにも迷惑ですので、厳に慎みましょう。ついでに食事中に大きな声で会話したり、馬鹿笑いしたりもやめましょう。
    もし食事中にフォークを落としてしまった、などという場合は決して自分で拾ってはいけません。黙って手を挙げて合図してください。スタッフが黙って駆け付けます。お客様に恥をかかせることはお店の人は決して言ったりしたりしませんので、安心してください。すべて冷静に対処するのが肝心です。

    カトラリーの正しい使い方 お皿の扱い方

    最初から全部カトラリーが並んでいるお店も

    最初から全部カトラリーが並んでいるお店も

    カトラリー(ナイフやフォークのこと)はお店によって並べ方が異なります。最初からずらりと料理の数だけ並べる店はかなりクラシックなやり方で、今ではめったに見かけなくなりました。一番多いのは最初に出る料理(たいていアミューズ)用のナイフとフォークだけ並べて、中央にはお店の位置皿(飾りのお皿)が置かれているのが一般的です。アミューズだけその上にのせて、終わったら大きなお皿は下げます。次からは料理ごとにそれ用のカトラリーを持ってきてくれます。

    ランベリーのお洒落なテーブルセッティング

    ランベリーのお洒落なテーブルセッティング

    数本のナイフやフォーク、スプーンが並んでいたら、外側のものから使えばOK。アミューズなどは一口サイズのおつまみ状のものが多いので、手で食べることも多いです。小さなグラスにムースが入っている場合など小さなスプーンを使ってお召し上がりください、などと指示してくれます。メインで肉が出るときは通常肉用のよく切れるナイフが置かれます。凝ったナイフの場合など好きなデザインを選ばせてくれる店も増えました。またバターは小さなバターナイフを使用します。通常パン皿の上に置かれます。
    ついでにごく基本的な話ですが、レストランでお皿を持ち上げて食べることは絶対にやめましょう。スープも同様。テーブルに置いたまま、持ち上げず小ぶりのボールでもスプーンですくって頂きます。

    料理を自分たちでシェアするのはダメ

    こんな料理を勝手にシェアするのは難しい

    こんな料理を勝手にシェアするのは難しい

    エレガントなお店の中の目立つテーブルで、大きなお皿を隣や向かいの同行者に回したり交換したりを繰り返すのはかなり不作法ですね。中華料理ではないので、基本オーダーした料理はシェアはしないのがマナー。かといってどうしても同行者が食べている品をシェアしてみたいときは、勝手にやらずスタッフに相談しましょう。小皿に少し取り分けてくれたり、配慮してくれるはずです。また最初からメイン料理は食べきれないので1皿頼んで二人でシェアしたい場合。これも最初にその旨をしっかり伝えれば、同行者用にお皿を用意してくれるか、気の利いたお店なら最初から半分に分けてきれいに盛り付けて2皿出してくれます。

    メインディッシュはあらかじめ量を減らしたり頼める

    メインディッシュはあらかじめ量を減らしたり頼める

    頼んだ人が勝手に切り分けて、同行者の別の皿に入れるというのも見た目が良くないのでお勧めではありません。
    ただしアラカルトの場合、メインを一人が頼まないのはNG。高級店では全員メイン料理は頼むべきです。食べきれないと思えば、量を減らしてもらうか、同行者に大目にして自分のを減らしてくれなどと頼む方法があります。量を減らす場合は直前だと間に合わないので、早めに依頼する必要があります。

    食後にナプキンは畳む方がいいの?

    メゾン・ポールボキューズのテーブルセッティング

    メゾン・ポールボキューズのテーブルセッティング

    高級店ではテーブルに着くと、ナプキンは美しくテーブルの上にセッティングしてありますね。美しいナプキンホルダーに挟んだり、お店ごとにテーブルセッティングのひとつとなっています。いつまでもテーブルの上に置いたままなのはいけません。メニューが届くころには二つ折りして膝の上に乗せましょう。最高級の店(例えばフランスのミシュラン3つ星店など)では自分でナプキンを広げてはいけません。スタッフが広げてさあどうぞ!とお膝にかけてくれるのです。日本ではそれほどのサービスをする店は少ないですが・・・。

    飾り皿も美しいレストラン リューズ

    飾り皿も美しいレストラン リューズ

    またトイレに行く時は椅子の上に置いて行けばいいでしょう。戻ってきたらきれいに畳んで置かれています。椅子の背にかけておいてくれることも。食事が終わったら、テーブルを離れる際にナプキンはどうしたらいいでしょうか?きれいに畳んでテーブルに置く?・・・・それはNGです。きれいに畳むのは料理やサービスにダメ出ししていることになるそうです。それが長年言い伝えられているマナーなのです。かといってぐちゃっと汚く置くのも気が引けるので、ナプキンは大雑把な感じに軽く畳んでテーブルの上に置くのが正解です。

    女性がトイレに行っている間に会計を済ませましょう

    デザートが終わったら、カフェの前でもお勘定OK

    デザートが終わったら、カフェの前でもお勘定OK

    カップルでお食事に来て男性が払う場合、お勘定はどうするのがスマートなのでしょうか?もちろんレジなどないので、お勘定はテーブルで行います。スタッフにチェックの合図をしてテーブルに来てもらったら、その場でカードを出して精算します。サインしたり、暗証ナンバーを打ち込んだりしますが、その際に金額が同行者の女性に見えないようにしたいですね。
    (そもそも最高級店のメニューだと、男性用にしか金額は書かれていなくて女性用に金額が書かれていないものが用意されます)

    美しい飾りタイルがテーブルに置かれていた

    美しい飾りタイルがテーブルに置かれていた

    スタッフがその辺は配慮してくれることもありますが、できれば女性がトイレに立った時を見計らって、先にお勘定を済ませるのが最もスマートなやり方でしょう。デザートが終わってお茶を飲んで茶菓子を食べているくらいの段階なら先にチェックしてしまうことは全く問題ありません。チェックが済んだ後もお店にいてもいいのです。
    一番素敵なのは、いつ会計を済ませたのかわからぬまま、そのままお店を出るやり方です。きっと相手の女性もそのスマートさに感激してくれることでしょう。

    シェフが挨拶に来てくれたら写真を撮るのはOK

    アルポルトでトリュフを持って片岡シェフがテーブルへ!

    アルポルトでトリュフを持って片岡シェフがテーブルへ!

    オープンキッチンなどで、テーブルにいながらシェフやスタッフの調理風景を眺められるお店も増えてきました。高級店だと、調理風景の写真を撮られるのは嫌がるところもあります。シェフの写真をできたら一緒に撮ってもらって記念写真として残したい。そう思ったら、チャンスは2回。まずシェフがテーブルを廻って挨拶に来てくれる時です。にこやかに挨拶しつつ、料理をほめることも忘れず、いかに感動したかを語ります。是非シェフと一緒に記念写真を撮りたいと頼みます。

    気さくに写真OKだったリストランテ浜崎のシェフ

    気さくに写真OKだったリストランテ浜崎のシェフ

    たいてい嫌というシェフはいません。シェフに椅子の後ろに立ってもらって一緒にスタッフに撮ってもらいます。撮ってもらったらうまく撮れているかチェックしましょう。ときどきピンボケの写真や変な構図、または目をつむっている写真などがあって、あとで後悔しても遅いので撮り直しを頼みます。
    テーブルで写真が撮りにくい際は、帰り際見送りに出て来てくれたシェフに玄関などで一緒に撮ってもらいましょう。夜暗い時は難しいので店内のライトが明るい場所を選ぶのがポイントです。
    記念日などではテーブルで撮った写真をプレゼントしてくれる店も時々あります。家で飾っておけば、その店のことを忘れないので、お店に撮ってもいいサービスと言えるでしょう。

    女性は店だけでなくホストにも感謝の気持ちを持ちましょう

    TAKAYAMAの美しい料理

    TAKAYAMAの美しい料理

    ここまで男性目線で同行者の女性にどのように楽しんでもらうかなどを中心にテーブルマナーを書いてきました。
    ならばご馳走してもらった女性の方はどういうマナーに気を付ければいいのでしょうか?今回テーブルマナーで書いてきた内容は、すべて女性にも当てはまります。特に服装のこと、スマホのこと、料理をほめることなど、女性も注意する点はいくつもありますね。大声で騒がないとか、変な歓声を上げないとか、静寂を保つことも大切です。強い香水を付けていくのは絶対に避けましょう。繊細な料理の味が損なわれるため、周りのゲストに大迷惑なのです。

    最初から最後まで美味しかったです。ありがとう♪

    最初から最後まで美味しかったです。ありがとう♪

    美味しい料理を食べる際に、シェフやスタッフに感謝の気持ちを持って、その都度口に出してお礼を言うのは大切です。それと同時に忘れてはならないのはホスト(ご馳走してくれた男性)への感謝の気持ちでしょう。奢ってもらって当たり前という態度はどう考えても失礼ですね。レストランの食事に招待してもらうことには、金銭的な面だけでなく、ホストは様々な努力をしているのです。まず予約が取り難い店の貴重な席をゲットするための苦労から始まって、メニューの研究、お店の調査などホストは陰ながら沢山努力をしているわけです。そんなことを考えたら、感謝の気持ちは自然に湧いてくるはずですね。そうじゃなければ、奢ってもらう資格はないと言いたいです。

    まとめ

    美味しいコーヒーでディナーを締めくくります

    美味しいコーヒーでディナーを締めくくります

    いかがでしたか?当たり前のようでいて、意外に知らなかったことがあるかもしれないテーブルマナー20選。これから高級レストランでもスマートに食事を楽しんでもらえるように、同行者に見直してもらえるように(?)ぜひ参考になさってください。

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