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    ひまわり食堂(イタリアン/富山市/富山県)~本格的で創作性高い料理

    ひまわり食堂
    炙り鯵をハッシュドポテトに載せたボリューミーな1品

    炙り鯵をハッシュドポテトに載せたボリューミーな1品

    店名から勝手に想像していたのは、のどかなひまわり畑に建つ民芸調の可愛いレストランというものでした。いやいや、富山市内にあるというからひまわり畑はないでしょう。
    実際行ってみると、富山市内の町中、通りに面していたお店の表には「ひまわり食堂」と書かれた可愛い看板が。では実際に中はどんなインテリアなんでしょうか?ミシュラン1ツ星、ゴ・エ・ミヨ15点という高評価のイタリアンはどんな料理なのでしょうか?
    9月下旬、実際にディナーに訪問してみたレポートをお届けしたいと思います。

    ネーミングが素晴らしい!!「ひまわり食堂」

    お洒落な外観

    お洒落な外観

    勝手に想像した田舎のひまわり畑の中ののどかな民芸調のお店、というのは真逆。富山市内の町中にあって、中に入ると白い壁と木のテーブルのあるすっきりお洒落な、どちらかというと北欧風のシンプルな内装でした。
    「ひまわり食堂」という可愛い店名の由来についてスタッフの女性に聞いてみました。シェフが付けたこの名前には思い入れがあるそうです。

    店の奥のテーブル席から厨房は見えない

    店の奥のテーブル席から厨房は見えない

    シェフが希望していた店名の条件。それは「覚えやすい短めの名前」。横文字でなく日本語の名前であること。以前イタリアに行ったとき、サルディニア島のひまわり畑で目の前に広がっていたひまわりの花に感動したそうです。だからひまわり食堂になったのです。たしかに誰もがこの名前を忘れることはないでしょう。素敵なネーミングだと感心しました。インテリアのイメージは「大人の食堂」だそうです。なるほど。
    席は全部で14席。テーブル席10席とカウンター席4席です。オープンキッチンがかなりのスペースを占めているようですが、テーブル席からはオープンキッチンは見えないのが残念。入店時と帰るときにちらっと覗けました。

    斬新で創作性大のイタリアンとは?

    薄切りビーフのグリーンカレーはエスニック

    薄切りビーフのグリーンカレーはエスニック

    ほのぼのしたネーミングに浸っていたら、イメージとは異なるその本格的な料理の数々に驚いてしまうはずです。オーナーシェフの田中穂積氏は建築関係の仕事から27歳の時に料理の道へ転身。東京やイタリアで研鑽を積んだ後、2013年にこのお店をオープン。できるだけ地産地消を心掛け、食材の美味しさを活かせるようシンプルに調理されています。そして驚きのある料理が次々現れるのです。ディナーのみの営業で、9皿10000円のコースを頂きました。

    発酵トマトのふわふわオムレツもユニークな1品

    発酵トマトのふわふわオムレツもユニークな1品

    中でも印象に残った料理が、牛肉の薄切りグリーンカレー・ミルフィーユ仕立て。ジャガイモの千切りも食感も良くて、エスニック風でユニークな一皿です。次に発酵トマトのふわふわオムレツにはアンチョビソースを絡めたゴーヤがアクセントに。ほかにも天然茸のスープは舞茸やハナイグチという茶色くて大きななめ茸風の茸も入っていて、さすが天然なので香りが豊かなスープでした。パンは焼きたての丸いパンがもっちりしていて絶品。お替り自由なので私は2つ目をもらいましたが、隣のテーブルの女子が4つか5つお替りしていたのにはびっくり。さすがにお店の女性も「大丈夫ですか?この後肉料理やパスタも出ますけど・・・」と止めていたのに、「大丈夫です!」といくつでも食べそうな気配でした。まあそれほど美味しいということですがいくら何でも5つとは・・・・(笑)

    肉だけで直球勝負!肉焼き名人と呼ばれるシェフの技

    肉の前に出たキハダマグロのフライ、アリオリソース

    肉の前に出たキハダマグロのフライ、アリオリソース

    今回のディナーで一番感動したのはお肉料理でした。池田牛のランプ肉の炭火焼きです。(冒頭の写真)シンプルにソースなど掛けず肉だけで直球勝負です。柔らかく味わい深く、炭火焼きならではの香ばしさがもう最高です。かなりお腹がいっぱいになったところでの肉料理なので、量は減らしてもらいましたが、ここのお肉ならもっと食べられたかも。
    後で乗ったタクシーの運転手さんが「ここのシェフの肉焼きの上手さは日本で10本指に入ると言われてるんですよね!!」と言っていました。その話も納得の味でした。

    デザートは黒糖のクリームブリュレ

    デザートは黒糖のクリームブリュレ

    肉の後に〆パスタが出ました。通常40gとのことですが、30g弱に減らしてもらいました。柔らかくフワフワした太刀魚と発酵パプリカのスパゲッティです。パプリカの爽やかな香りが食欲を増進してくれます。最近訪れた能登半島や金沢の店では発酵や熟成ということばをよく聞きましたが、ここのシェフも発酵を取り入れ食材の奥深い味わいを生み出していました。
    デザートは黒糖のクレームブリュレとカフェです。ヘルシーな黒糖の控えめな甘さが、ボリューミーで満足感の高いディナーを締めくくってくれました。
    (2021年9月訪問)

    お店のデータとまとめ

    可愛い看板が目を引く

    可愛い看板が目を引く

    お店のデータ

    店名ひまわり食堂
    住所富山県富山市石倉町1-30
    電話076-482-6091
    席数14席
    個室なし
    予約予約可 人気店なので事前予約が望ましい
    予算ディナーのみ 9皿のコースが10000円

    地図

    焼きたてもっちり最高のパンはお替りOKだけど

    焼きたてもっちり最高のパンはお替りOKだけど

    まとめ

    「ひまわり食堂」というネーミングで、素朴な田舎の料理をイメージしたらとんでもない。本格派の斬新で創作性のあるイタリアンを食べられるセンスのいいお店でした。とりわけ炭火焼きの牛肉の美味しさは特筆ものでした。富山で美食店を探しているなら、候補に入れてみるのがおすすめです。

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