Takumi　タクミ　(フレンチ/西麻布/東京）～一つ星フレンチのランチはコスパ最強

個性の強い食材がとうもろこしでまとまっていた一皿

時が過ぎても味を明確に思い出す薔薇のソルベ

西麻布のミシュラン一つ星のTakumiで6.500円のおまかせコースのランチをいただきました。店内はシンプルでスタイリッシュ。1階にあって入口から光が差し込むので明るいイメージです。テーブルはゆったりと配置され、他のゲストと3密にならない工夫がされていました。
オーナーシェフの大槻卓伺氏は、大学を卒業してから渡仏。3年3か月にも渡りフランスの星付きレストラン５軒で修業したという本格派。2017年28歳の時にこのお店をオ－プンさせたまだ若いシェフです。フランス料理をベ－スにした創作料理は、ゲストの印象に残る個性的な品々を目指しているそうです。
ランチなのに鮎、鰻、フォアグラを使ったとびきりの前菜3皿からスタ－トしました。Takumiでは、事前にポイントになる食材をテ－ブルまで持ってきてくれます。一皿目の食材は、瓶に詰められたジャスミン米。王道のフレンチではないのだなというシェフの意図を感じ、期待が高まります。

柑橘とチョコの組み合わせが好き、柑橘は爽やかなマシュマロ

前菜一皿目は、エスニック風のジャスミン米とバジルのサラダと緑色のガスパチョと鮎のポアレ。二皿目は、豚の血で作った黒いペースト、ブータンノアールと冬瓜と新ジャガイモのピューレ、ミョウガのピクルスが添えられた鰻の白焼き。斬新です！三皿目は、パウダー状にしたポップコーンを振り掛けたとうもろこしと軽いミートパイとフォアグラとサマートリュフでした。一つ一つ取り合わせが面白くもちろん美味しい。手のこんだ前菜でした。メインも魚と肉が両方あり、ヒラメのポワレとちょうど良い焼き加減の子羊のロティでした。
口直しはシェフが学生時代パリに滞在していた時に初めて作り出したオリジナル料理で、濃いピンクの濃厚な薔薇の香りのソルベ。無着色無香料なのは驚きで、印象に残る一皿でした。
デザートはアイスが添えられたアメリカンチェリーのクラフティとお茶菓子でした。メニューをチョイスできないものの（苦手食材やアレルギ－などは、もちろん事前に伝えればご対応いただけます）コスパ最強のお店でした。

ポイントになる食材と一皿ずついただける説明カード

レストランへ行く時は、以前から、あとで忘れないようにメモを取ったり、写真を多めに撮ったりと、いつのまにか忙しいレストラン滞在スタイルが出来上がっていました。でもせっかくの食事、なるべく早く出来立てを食べたいし、1番は会った人とゆっくり話したい。
Takumiは、最初にお店のコンセプトや大まかなコースの内容の書いたカードが置いてあり、なんと全ての料理に一つ一つ食材とその詳しい説明が書かれたカードがいただけます。
それがとっても丁寧に書いてあったので、今回は写真を撮るだけに集中出来ました。久しぶりの友人との2人会食、ゆっくり話が出来たのが嬉しかったです。（2021年7月訪問）