道後御湯(みゆ)(道後温泉/愛媛県)～気軽に温泉が楽しめる温泉ホテル

現代的でオシャレなラウンジスペース

夜になると綺麗にライトアップされる

日本最古の温泉とも言われている道後温泉。夏目漱石の『坊ちゃん』でも描かれている愛媛県を代表する観光地です。ここには様々な旅館や土産物屋が建ち並び、中には『千と千尋の神隠し』のモデルになったと言われる旅館もあります。
そんな道後温泉ですが、今回私が泊まったのは老舗旅館…ではなく、2018年に出来た「道後温泉 道後御湯」というお宿です。元々は宝荘ホテルがあった場所であり、同グループがここに「道後 御湯」として宿をリニューアルオープンしたのだそう。大旅館に囲まれたこのお宿は、全30室と少々小さめ。現代的で洗練されたデザインの建物は、旅館と言うよりはホテルですが、大浴場もありお部屋は全室露天風呂付きです。夜になるとホテルの建物そのものがライトアップされ、ロマンチックな雰囲気。ここでは2食付きだけでなく、朝食付きや食事なしプランもあり、温泉そのものを気軽に楽しめるのも良い点だと思います。
温泉のビル街にあるホテルですが、お部屋があるのは南側のみ。北側は通路だけという少々贅沢なつくりです。窓からは松山城と松山の町を眺望できますが、特別綺麗という訳ではありません。しかしお部屋はかなり快適です。

701号室のスイートルーム

私が泊まったのは701号室のスイートルーム。77㎡と広々したつくりで、ベッドが3つ並ぶ寝室のほかに畳敷きのリビングもあります。またアメニティが多いのがこの宿の特徴で、甚平だけでなく浴衣やバスローブの用意まであります。冷蔵庫の中にある飲み物やゼリーなどもフリー。タオルもふわふわのものが多めに用意されていて、たくさんお風呂に入る私には有り難い気遣いでした。部屋の露天風呂は一人で入るなら十分ゆったりとくつろげるような広さで、天気がいいと気持ちのいい陽射しが差し込んで来ます。
私の泊まったお部屋は食事なしで2名1室利用時、1人30,000円からでしたが、1番安い52㎡のスーペリアルームは2名1室利用時、1人22,000円ほどで泊まることが可能です。
大浴場と露天風呂があるのは建物の8階。さして大きいわけではないので、混んでいると少し手狭になってしまいます。特に露天風呂にいたっては2人が定員なのでは？と思うくらい小さかったです。しかし同じ8階にあるスカイラウンジ「かぎろひ」では湯上がりにビールや牛乳などのドリンクを無料で飲めるサービスもあり、やはり使い勝手の良さは感じます。松山市内を一望できる広々とした空間も魅力です。

愛媛らしさが詰まった豪華な朝食

また朝ごはんはかなり凝っていて、愛媛名物のじゃこ天は火鉢の上でパチパチと炙ってからいただきます。その他にも鰆の幽庵焼きや鶏肉の甘辛焚きなどなどおかずの種類も豊富。ジュースはみかんジュース3種の飲み比べが出来、愛媛県らしいラインナップが嬉しかったです。
サービスには不満はありませんが、少し気になるのがお風呂の問題。もし大きな温泉に浸かりたくなったら、徒歩3分圏内に「椿の湯」などの共同浴場があるのでそこを利用してみるのも良いでしょう。(2021年9月訪問)