福井県三國にある「バードランド」は、全国に90店ほどしかない「真のナポリピッツァ協会(AVPN)」に認定された本格的なピッツァが楽しめるお店。小さな町にありながら食べログ・ピザ部門百名店にも選出されています。オーナーシェフの小田原氏はAVPNのエリアリーダーを務め、常日頃からピッツァ職人の育成と指導に励むプロフェッショナルです。
元はコーヒーや軽食を出すだけの小さな喫茶店だったという「バードランド」。ある日、シェフは本場のナポリピッツァに魅せられ、自分でもこんな美味しいピザを作れるようになりたいと決意。ピッツァに対して全くの初心者だったそうですが、6年の修業の末本場のピッツァ職人にも認められるだけの技術と味を習得されたのです。
本場ナポリの味を貫くシェフにはピッツァを作る上でいくつかこだわりがあります。
そもそもピッツァは大きく分けてナポリ風とローマ風に分かれ、生地の焼き方に違いが出ます。ナポリのピッツァは縁が盛り上がり柔らかくなっているのに対して、ローマピッツァは麺棒で縁のほうまで薄く伸ばし、カリッとクリスピーに焼き上げるのが特徴です。
「個性的な生地はいらない」と話すシェフ。あくまでメインは生地の上の食材であって、それを最大限に活かすための生地作りを心掛けています。そして生地の上に載せる具材も至ってシンプルなのがナポリ流。それを高温の窯で90秒。サッと絶妙な火加減で取り出したピッツァは、モチモチの生地が堪りません。
お店はログハウスのような広々とした空間で、温かみがあります。ランチは11時からでオープンしてすぐ入ったのですが、たまたまこの日は1時間以上経ってもお客さんは私たちとカウンターに座る常連さん1人だけでした。ただ口コミを見ていると混雑時には満席で断られることもあるそうなので、念のため予約をしてから訪れた方がいいでしょう。
私は前菜にトマトとベビーリーフのサラダと甘エビの窯焼き、そしてピザを2枚注文。サラダは名前の通りベビーリーフにミニトマトを添えてバルサミコを掛けただけのもの。その割には880円とかなりお高めでした。一方甘エビの窯焼きは殻付きで一見ボリューム満点ですが、殻を剥くと身は小さくて残念。高温で殻は香ばしく焼かれていて、味自体は良かったです。
ピザは「カプレーゼ/2,200円」と「ポルチーニ/2,090円」をチョイスしました。モチモチで厚いピザ生地の上にはトマトやベビーリーフ、そして生ハムのスライスが載ります。厳選された本場イタリア・トスカーナ地方のオリーブオイルは香りが良く、トマトとの相性も抜群。生ハムの塩味もちょうどいいアクセントになっていました。
「ポルチーニ」はポルチーニ茸をクリームソースと合わせた一品。名前ほど濃厚な感じはなく、むしろクリームソースなのにさっぱりといただけました。
テーブル席だったためシェフとはほとんどお話できなかったのですが、サービス係の女性がもう少し温かみのある接客をしてくれたら、もっと楽しめるのにというのが正直な感想でした。 (2021年12月訪問)
レストラン名バードランド(BIRD LAND)
ジャンル | ピザ |
住所 | 福井県坂井市三国町緑ケ丘4-19-21 |
TEL | 0776-82-5778 |
予算 | ¥2,000~ |
座席 | 28席 |
個室 | 無し |
予約の可否 | 予約可 |
お店HP | https://www.birdland1989.com/ |