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列車で賢島の駅に到着し外へ出た時です。なにやらすごい高級車が目の前に止まっています。どんな偉いさんが乗るんだろう?そう思っていると、車の横に立っていたドライバーさんが名前を呼ぶのです。
そう、これは滞在する宿の送迎車のベントレーだったのです。「汀渚 ばさら邸」の送迎車はこのベントレーかベンツのワゴン車などだそうで、オーナーが車やヨットが趣味だそう。ドライバーさんは意外に気さくで、「この車1台3000万円するんですよ。こんな高い車使うならお給料上げてほしいです」なんて冗談を飛ばす面白い方でした。そんなオーナーが15年前にオープンしたという温泉宿、一体どんなところなのでしょう?
全室にゆったり半露天風呂が!
「汀渚 ばさら邸」 は賢島の英虞湾を見下ろす丘の上にあります。本館に7室、離れに別邸3室の計10部屋からなります。
私たちが泊まった部屋は「汀の弐」102号室でした。和洋室で露天風呂付き。きれいなのですが全体に設備は旧式です。オープンしてから15年経つので、やはりコーヒーメーカーなどもちょっと古いスタイルです。
でも部屋に付いている東屋スタイルの露天風呂は、湯船に2~3人入れる大きさで、両側のガラス戸を開ければ森林と海を見下ろす開放感のあるお風呂になります。
斜面に張り付くように造られた部屋で、緑の木々に鳥が飛び交っています。
3つの大浴場が貸切露天風呂という素晴らしさ!
どの部屋にも露天風呂が付いていますが、それとは別に宿にはすべて貸切露天風呂として使える3つの大浴場があります。これは画期的で、予約制で50分間無料で貸切が可能です。
「天の鏡」は一番大きく広々としテラスも付いた露天風呂です。英虞湾を見下ろせて、夕陽の時間は格別の眺めが楽しめます。スタッフの方の「今日は16:25分ごろサンセットなので、16時からの予約をお薦めします」というアドバイスに従ったら、お風呂に浸かりながら、素晴らしい夕陽を堪能できました。
ちなみに自社源泉である伊勢志摩賢島温泉の泉質は優れたもので、肌に優しく保温・保湿効果も高いものです。
翌朝は「月の宮」を予約。敷地が広いのでちょっと遠く、散歩がてら出かけます。このお風呂はユニークで、丸いお風呂で丸木からお湯がドドッと流れ出てくる仕組みなので面白いのです。すぐ隣に新しく開湯したのが「傘の湯」だそうで、こちらはいろんな設備の整ったゴージャスなお風呂のようで、80分の貸切が有料で1万円かかります。
ちなみに3番目のお風呂は「くゆりのびり」と呼ばれる庭園を眺める小さな石風呂でした。結論で言うと、必ず体験したいのは「天の鏡」です。
ばさら特別創作膳のお食事とは?
ディナーはお食事処であるダイニング「魚へん」の個室にて頂きました。特別創作膳と題したメニューは9品。さすがに志摩だけあって、新鮮で特上のシーフードなど気の利いた品々が続きます。
冒頭から煮鮑の金時和え。柔らかいアワビに小豆と肝味噌を合わせてあります。次は新百合根のかき揚げや自家製のカラスミ、車海老の生姜煮など好物が並びました。
お椀も大好きな的矢牡蠣と柚子大根。造りはもちろん志摩沖の逸品ぞろいです。
その後に出た伊勢海老の炭火焼きは、半身が出てプリプリしてもっとも印象的なお皿でした。
肉料理は味が濃い目ながら豆乳鍋のような麹の鍋です。上質で分厚い和牛で野菜もたくさん入っていてヘルシーです。締めはラーメンというのも嬉しい配慮です。
伊勢志摩の恵みをあれこれ満喫できたディナーでした。
施設名 | 汀渚 ばさら邸 |
住所 | 三重県志摩市阿児町鵜方3618-74 |
TEL | 0599-46-1189 |
予算 | 2名1室の場合 1人 34000円~(2食付き) |
客室数 | 10室 |
風呂 | 大浴場が貸切露天風呂として利用可能 全室にも露天風呂付き |
露店風呂 | あり |
公式サイト | https://www.basaratei.com/ |
まとめ
海を眺めいい温泉に浸かって、志摩の海の幸を満喫し、すっかりリフレッシュした休日でした。チェックアウトしたあと、来るときに乗った同じベントレーの送迎車で賢島まで送ってもらいました。やっぱりこの車は素晴らしい宿での滞在の最後を締めくくるのにふさわしいものだと思いました。
(2021年11月訪問)