友人が私のバースデー祝いに、以前からディナーに行きたかったという大井町のビストロに招待してくれました。私にとっては初めて行く大井町。駅から歩いてすぐの、周りは喧騒に包まれたロケーションにお店はありました。
ホームページを見てみると、まるでフランスの田舎にでもあるビストロの紹介ページを見ているようです。そして店名も謎です。フランス語でOREILLEは耳という意味。なんで耳なんだろう?
深まる謎を解き明かしたくて、グルメな友人がそこまでこだわるこのお店の料理を味わいに行ってみたのです。
平日のディナータイム。18時の開店と同時に入ったら、私たちの後、どんどんお客さんが入ってかなり込んできました。やはり人気店のよう。
店内には、フランスの雑貨や骨董品、絵画が飾られ、予想していたイメージ通り。シェフが蚤の市で集めてきたのだそうです。町中にあるのに、中はフランスの田舎のビストロなのでした。カジュアルなムードの中、気軽に本格的なフレンチを味わえるとあって、常連のお客さんも多そうです。
見ているとシェフが一人ですべてをこなすワンオペ。コロナ禍で席を減らしているようですが、8人近くの料理を作りサービスを一人でこなすのです。コースで全員同じものを作って出すのとは違います。ディナーはアラカルトのみなので、作る方は大変でしょう。余計な会話をしている時間は全くなさそうです。
とはいえ、好きなメニューを頼んでシェアするビストロならではの楽しさがあって、私たちには嬉しいお店だとわかりました。さっそくスパークリングワインで乾杯です。
前菜に頼んだのは「香川県産 平目のカルパッチョ 清見オレンジマリネ」と「ハモンセラーノと苺とゴルゴンゾーラのサラダ」。平目の方は新鮮でオレンジドレッシングが良く合いました。生ハムの方も苺の甘酸っぱさとの相性が抜群で、ゴルゴンゾーラが苦手だというとチェダーチーズに替えてくれるというフレキシブルな対応もよかったです。盛り付けも美しくて写真映えもします。
メインは魚にしました。「高知県産 真鯛と菜の花のポアレ 黒オリーブのタプナード」は出てきてびっくり。かなり大ぶりの切り身の鯛の皮はかりかりに焼かれ、オリーブのペーストを付けると南仏の風が吹き抜けたみたいで最高です。2人でシェアしても十分な量でした。
友人がこのお店に来たら絶対これを食べるようにと、友人の友人に強く勧められていたという「フォアグラのポワレとパルメザンチーズのリゾット」も頂きました。フォアグラのポアレは焼き方次第であまり好みでない場合が多い私ですが、ここのは焼き加減がよくて香ばしく大好きな味。パルメザンのリゾットと一緒に食べたら美味しくないわけがありません。しかもリゾットに黒米が入っているためその固めの食感もいい感じ。2人でむさぼるように完食したのです。
デザートにはキャラメルプリンととちおとめのアイスのパフェがバースデープレートになって登場。友人が手配してくれていたのですが、超多忙なシェフがここまでやってくださったのにも感謝です。お陰で思い出に残る誕生日ディナーとなりました。
最後に友人がシェフに「どうして店名にOREILLE耳が付いているんですか?」と質問したのですが、「それは内緒です」との答え。謎は謎のまま帰宅の途についた私たちでした。
(2022年3月訪問)
レストラン名 | ビストロ オレイユ(Bistro Oreille) |
ジャンル | フレンチ(フランス料理) |
住所 | 東京都品川区大井1-27-7 1F |
TEL | 03-5728-9266 |
予算 | ランチはコースがあり、1650円~ ディナーはアラカルトのみ 1皿2000円~3000円 |
座席 | 17席 |
個室 | なし |
予約の可否 | 予約可 |