湯河原にある明治21年創業の「伊藤屋」は、島崎藤村や黒田清輝など多くの文人に愛された温泉宿です。
また、別館の光風荘は、1936年(昭和11年)ニ・ニ六事件で東京以外唯一の舞台になったという歴史のある場所です。
落ち着いた雰囲気の館内には当時の資料なども置いてあるのでゆっくり見ることができます。
名湯と讃えられる温泉は、大浴場の他に貸し切りの家族風呂が2つあり、予約制ではないので空いていれば札をかけていつでも入ることができ、家族風呂も人気なので、逆に大浴場でもあまり人に会うことがなく、広い大浴場も結局貸し切りだったりしたこともありました。
登録有形文化財の2階建の楼閣風建築は職人技を感じさせる欄間や鴨居、波打ちガラスなど見所が多く、宿泊した2階の部屋には和室と次の間があり、周りが広縁で囲われています。
2世帯で泊まる時にも夜中、移動する際、別の部屋の人に気を遣わずに動けてこれはとても便利な造りです。
古い建物なので階段は少し急ですが、その代わりに、新館や、玄関と食事をする料亭「若菜」と同じフロアに53号室というバリアフリー対応の部屋があります。
大浴場や家族風呂にも一番近いお部屋なので、以前義母や叔母のお祝いで宿泊した時は、同じフロアだけで全てがまかなえるこの部屋があったからお祝いをすることが出来たと思ったほどでした。
厳選された山海の旬の食材で作られる料理は、季節ごとに違い、寒ぶりのしゃぶしゃぶや魚の杉板焼きなど毎回満足でき、質が高くて量が多すぎず程良いのがポイントです。
この辺りは古くから開発された温泉地なだけあってこのような由緒ある建築の旅館がたくさん残されていて建築や歴史好きな人にはおすすめのエリアです。
旅館名 | 島崎藤村ゆかりの宿伊藤屋 |
住所 | 神奈川県足柄下郡湯河原町宮上488 |
TEL | 0465-62-2004 |
お風呂 | 大浴場 家族風呂(露天 半露天) |
予算 | 20.300円~ |
露天風呂付客室 | なし |