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    開花亭sou-an (懐石料理、割烹、小料理/福井市/福井県)~超ユニーク!巨大なガラスボックスでいただく老舗料亭のたしかな味!

    くるみ豆腐やきくらげの真丈など一風変わった八寸。

    まるで青山や表参道にありそうなユニークな外観。

    1890年から続く老舗料亭「開花亭」。その本格的な懐石料理をもっと手軽に食べられるようにと12年前にオープンしたのがここ「開花亭sou-an」です。
    福井駅から徒歩15分。賑わいのある駅前の通りから外れ、住宅街に入ると見るからに異質な建物が見えてきます。本店である「開花亭」の隣りに建つまるで巨大なガラスボックスのようなその建物は、歴史ある老舗料亭の支店とはとても思えない斬新な造り。それもそのはず、実はここのデザインを手掛けたのは世界的にも有名な建築家・隈研吾氏。
    福井の伝統的繊維産業をモチーフにしたというファザードが特徴的で、晴れの日にはそこから太陽の光が差し込み、店内を暖かく照らすのです。一部吹き抜けになった店内は開放感のある2階建て。店内も天然石や和紙、木など素材の良さが残るつくりで、隈研吾氏らしい「極限のシンプルネス」を感じさせます。

    絶品の角煮。これを食べた瞬間私の中で「お気に入り店」確定。

    そんな贅沢な空間でいただく料理は、こちらも勿論超一流。料理長の畑地久満氏は40代で「現代の名工」にも選ばれた若き天才。実はこの称号、日本料理人としては最初で唯一のことらしく、彼の腕の良さに驚かされます。
    今回私がいただいたのは3,500円のお手頃ランチ。本店よりカジュアルと言えど、きっとオーソドックスな懐石料理なんだろうな~と思っていたのですが良い意味で期待を裏切られました。「日本料理への新たな挑戦」という言葉を掲げている畑地氏。その言葉に偽りはなく、流れるような手つきで生み出される彼の料理は懐石料理としては珍しい品ばかり。上品で完成度の高い八寸の後に出てきたのはなんと豚の角煮!べっこう飴で柔らかく煮られた豚肉は、煮崩れしにくい特殊な里芋と。角煮と言うとなんとなく大衆的なイメージが強いですが、どういう訳かここの角煮は驚くほど品があり、嫌な脂っこさを感じさせません。これをタレごとご飯の上に乗せて食べたらどれ程最高か…!!その後も、下仁田ネギを鴨肉で巻き柚子胡椒と一緒にいただく品など、良い意味で懐石料理らしくない料理が。

    鴨の肉巻き。サツマイモのレモン煮はしっかり面取りされていて仕事が丁寧。

    典型的な懐石料理に飽き飽きしていた私にとってここ「開花亭sou-an」での食事は非常に満足のいくものになりました。量自体はちょっと少なめのような気もしますが、ユニークで現代的な建物の中でいただく新しいスタイルの懐石料理はまさにここだからこそ。ここで食事をするためだけに福井駅に降り立つ価値がある、そんなお店を見つけました。(2020年11月訪問)

    レストラン名開花亭sou-an (カイカテイソウアン)
    ジャンル懐石料理・割烹・小料理
    住所福井県福井市中央3-9-21
    TEL0776-50-1070
    予算ランチ¥2,000~  ディナー¥10,000~
    座席83席
    個室有り
    予約の可否予約可

     

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