「雪だ~~!!」
東北新幹線から見える真っ白な雪景色。雪国の人からしたら飽きるほど見慣れた、ちょっと煩わしい存在なのかもしれませんが、東京育ちの私にとっては超レアな存在。しかも足が埋まるほどの量ともなれば思わず童心に返ってテンションが上がってしまいます。
東北は初めてではありませんが、実は冬の寒い時に来るのは初めて。出来得る限りのあったか装備で行ったのですが、すっかり失念していたことが一つ。・・・そう、靴が雪用じゃなかったのです。地元の人たちがスイスイ歩いて行くのを見て「さすが慣れてるな~」と思っていたのですが、靴に秘密があったとは。普通に滑り止め加工もないブーツで来てしまったのは失策。雪国なめてました。
大館市内の地元スーパー「いとく」で無事雪国ブーツを入手し、次に私が向かったのは秋田県名物きりたんぽの専門店。しかも今回ご紹介する「元祖むらさき」はきりたんぽの本場であり、老舗のお店なのです。有名な比内地鶏の産地も近く、その鶏肉でとられた出汁が絶品と人気なのだとか。
いくらあったか装備とは言え最高気温が0度を下回り、肌を刺すような冷たい風が吹き荒れていたこの日。こんなに鍋がぴったりな環境もそう無いでしょう。これはきりたんぽ鍋で温まらなければ。
平日の開店直後だったため1番乗りで入店。3人できりたんぽ2人前と比内地鶏の塩焼きを注文しました。
2人前だと少ないかなとも思ったのですが、この判断が正解。なんとここ「元祖むらさき」のきりたんぽは他店のものよりもサイズが大きいそうで、お茶碗2.5杯分もあるんだとか。鶏肉の旨味を存分に味わえるスープに舞茸やネギ、ゴボウ、セリ、そして比内地鶏がたっぷりと入り、肝心のきりたんぽには絶品のスープが染み込みます。ぎゅっと固められたきりたんぽは表面の香ばしさと、もちもちとした食感が癖になる美味しさ。スープも全く塩辛くなく、旨味が凝縮されているので鍋なのに汁を飲み切ってしまえそうなほど。
いつの間にか冷え切っていたことも忘れ、身も心もホカホカになったきりたんぽ鍋は、東京育ちの私でもどこか懐かしい気分にさせられる、故郷の優しい味です。大館に立ち寄るならこの絶品きりたんぽを体験してみてはいかがでしょうか。(2020年12月訪問)
レストラン名 | 元祖 むらさき |
ジャンル | きりたんぽ、鍋 |
住所 | 秋田県大館市幸町12-9 |
TEL | 0186-42-0741 |
予算 | ¥2,000~ |
座席 | 30席 |
個室 | 有り |
予約の可否 | 不可 |