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富山市内から車で約1時間。南砺市の山奥の小さな村にフレンチレストラン「ランソレイエ」があります。かつての料理旅館を改装して10年ほど前にオープン。情緒ある建物です。フランス語で「日の当たる場所」を意味する「ランソレイエ」。店内は大きなガラス窓越しに光が差し込んで緑の風景が眺められるはず・・・ですが、訪れたのは12月の大雪の日。一面真っ白の雪景色で、これはこれで風情がありました。
ミシュラン1ツ星に輝く人気店です。なのに8皿4800円というお得なコースは星付きのお店とは思えない料金です。
さてどんな内容だったのかレポートしたいと思います。
富山の辺鄙な田舎のフレンチってどんなところ?
大雪の中たどり着いて店内に駆け込むと、そこには温かい暖炉がありました。天井は吹き抜けで昔の建物の黒い梁がそのまま残され情緒満点。インテリアは温かいムードにあふれています。
日曜のお昼11:30に来店したところ、他には1組のカップルのゲストだけで、さすがに大雪とあってお客さんは少なめです。
オーナーシェフの高見敦司氏はアルザスなどで研鑽を積み、金沢の「オーベルジュぶどうの木」の料理長を勤めた後、2012年にこのお店をオープンし、後にミシュラン1つ星を獲得された実力派。
まず最初に出たのがカリフラワーのクーリ。クーリは野菜を濾したソースのことで、まろやかな味わいです。半熟卵と紅ズワイガニが隠れていて、カラスミも少々という贅沢な品。小松菜のスティックも付けてあります。食材がすべて好みでとっても美味しい一皿目からワクワクします。
タラの白子のソテーはカリッと焦げ目がついて食べやすい。春菊のソースや自然農法の蕪のスライスやゆずも合います。
菊芋のポタージュは人参の葉のチップスを添えて。食感の違いを上手く生んでいます。
ランチコースはまだまだ続きます
美しい前菜は写真映えする一皿。色鮮やかで、かつておられた「ぶどうの木」の料理を思い出しました。メジマグロのグリエに加え、6~7種の大根や自家菜園のハーブを盛り付けフヌイユ(フェンネル)のソースをかけてあります。オレンジソースや柚子胡椒、ブラックオリーブのローストしたものも添えて味変を楽しみます。
サービスのマダムいわく、「この辺は黒土で根菜が力を持つ」のだそうです。
真鯛のポワレには自然農法のお米のサフランリゾットを添え、白菜の出汁のブイヨンを泡状にしてプラス。紫色の珍しいサラダ白菜も添えてあります。
肉料理は氷見牛の肩ロースのポトフです。柔らかいのですが、私には脂が多くて半分にしてもらってもなおギブアップ。付け合わせの里芋や人参のコンフィ、ゴボウのピューレだけ頂きました。
デザートはケツメイシの香りのクリームブリュレが1皿目。特に2皿目のチョコのムースと一緒の苺のソルベが美味しかったです。
プチフールは3種類。食べきれないので持ち帰りにしてくれました。
それにしてもこの内容で4800円というのは申し訳ないほどコスパのよいランチです。大雪の中、辺鄙なところにはるばるやって来た甲斐があったのです。
(2021年12月訪問)
レストラン名(ジャンル) | ランソレイエ(フレンチ/フランス料理) |
住所 | 富山県南砺市立野原東1752−3 |
TEL | 0763-62-2977 |
予算 | ランチコース4800円~ ディナーコース6400円~ |
座席/個室有無 | 個室なし |
予約の可否 | 予約可 |
公式サイト | http://lensoleiller.com/ |
まとめ
自然農法の野菜やお米を使った身体に優しいフレンチがここランソレイエにはありました。そしてランチはふんだんに食べてもお財布にも優しい値段設定でした。隣接して同系列の自家製パン屋さん「スリジエ」もありました。フランスらしい本格的なパンは食事の際も料理によく合うもの。
今度はこの山奥の辺鄙な地へ、新緑の美しい季節にでも来たいものだと思いました。