京都で運行している私鉄はというと、阪急、近鉄、京阪などがあります。阪急や近鉄はメジャーで、百貨店から旅行会社まで多角経営が全国的に知られています。かつては野球の球団を持っていたり。他方、京阪というのはいかにも地味で関西の人間ならともかく、全国的には知名度が薄いかと思います。
そんな京阪グループが思い切った方針を取ったのです。これからの時代に必要な事業として、2019年12月、四条河原町に新複合型商業施設「GOOD NATURE STATION」をオープンしたのです。5つのグッド「体、心、地域、社会、地球によいもの」。要するに人も地球も元気にするグッドネイチャーなものだけを集めたライフスタイル施設なのです。
1階にはビオ製品、信じられる生産者の素材を使った食材の市場、食堂のある「グッドネイチャーマーケット」。2階には特別な食体験ができる「グッドネイチャー・ガストロノミー」で3つの星付きレストランが集結。3階には心と体にパワーチャージと称して、「グッドネイチャー・ビューティー&カフェ」で、可愛い小物からオーガニックコスメなどが展開されています。心と体にいいことをもっと楽しもう。グッドネイチャーという新しいスタイルを京都から発信しようと、京都の中心地で将来の核となる事業を始めたわけです。そして2020年8月、この建物は環境や健康に配慮した建物に贈られる「WELL認証GOLDランキング」を受賞しました。
この建物の4階から9階にあるのが今回泊まったグッドネイチャーホテル京都です。室内の設備はSDG’Sを意識したものばかり。オーガニックコットンのタオル、シャワールームのシャンプーなどは植物素材のオーガニックな3階でも売っている「NEMOHAMO」のものが置かれています。使い捨てのアメニティは置かないので、シャワーキャップやヘアブラシ、歯ブラシはありません。希望者には持ち帰って使いたくなる木の歯ブラシをプレゼントしてくれます。シーツの交換は2日に1回など地球の環境を考えてのシステムです。
四条河原町といえば東京では銀座4丁目という絶好のロケーション。祇園へも徒歩圏内という便利な場所は大きな利点です。
唯一の難点といえばビューの悪さでしょうか。私の泊まったの部屋は718号室、42㎡で2人1室利用の場合1人11000円のデラックスコーナールームでしたが、このカテゴリーでさえ、ビューは遮られてよくなかったのです。
しかしながら、これほどコンセプトがしっかりしている新しいホテルはインパクトも大で、高い評価が付くホテルといえるでしょう。 (2021年8月訪問)
旅館名 | グッドネイチャーホテル京都 |
住所 | 京都市下京区稲荷町318番6 |
TEL | 075-352-6730 |
お風呂 | 各部屋にバスルームあり |
予算 | 2人1室利用の場合1人8000円~(スーペリアツインの場合、食事なし) |
露天風呂付き客室 | なし |