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今年新しく出来たレストラン、「しまなみフレンチ フィレール」を訪ねたくて、宿泊地の広島県生口島からレンタサイクルで愛媛県大三島まで走りました。多々良大橋を渡っていると途中に県境の表示があり、その向う側が愛媛県大三島です。国道317号沿いを少し入った場所のしまなみフレンチ フィレール、数段の階段になっている入口と百日紅(サルスベリ)の花が出迎えてくれました。
オーナーシェフは?
しまなみフレンチ フィレールは、昨年、愛媛県大三島に移住されたご夫婦が今年の7月1日にオープンしたばかりのお店です。オーナーシェフの伊藤博史さんは、日本やフランス・リヨンの調理師専門学校に勤務されていたという経歴の方。
築90年の古民家を、以前からあった梁や模様の違う型ガラスの埋め込まれた扉などをなるべく残しながら改装した広めの店内。地元の今治食材を中心にしたフレンチを、シェフとマダムの温かい接客が相まってとても居心地が良い雰囲気の中でいただくことが出来ます。
ランチ2.500円(税別)コースのみ
お店のメニューは、ランチ2.500円(税別)のコースのみ。価格設定は飲み物も含め相当良心的だと思いました。
最初に出たのはメニューにはないアミューズで、バゲットに大三島で捕れた猪のパテを塗ったもの。大三島では、みかんという餌を求めて海を渡ってきた猪が捕れるのだそう。猪皮細工の工房があるのも初めて知りました。みかんを食べた猪肉は、何も言われずに食べたら猪のお肉とはわからないほど洗練された味でした。美味しい大三島の猪肉は、県外へもたくさん出荷しているそうです。
続いての前菜は、卵のムーレット、思わず聞き返してしまった愛媛のみかん卵(というのがあるらしいです)を使用したフランスブルゴーニュの家庭料理です。卵を赤ワインで湯がくらしいのですが、ソースも赤ワインをベースにしたもの、卵の上には、ベーコンときのこ、脇には低温でじっくりとローストした玉ねぎが添えられています。卵は世界中で食べられているけれど、初めて食べるフランス料理版の凝った卵料理とても気に入りました。
メインは、今治のスズキの香り衣焼き ソースヴェルモット。ヴェルモットというお酒を入れて作るクリームソースで、香り衣は、美味しいみかんを作るため、今の時期に剪定されたみかんの皮を入れていて、ソースにも果汁が入っています。みかんの酸味とクリームソースが合うのも驚きました。爽やかな大三島バージョンの一品でした。
デザートの熱々焼きたてのリンゴパイと手作りの冷たいアイスクリームも締めにぴったり。冷たいものがあると口の中がしまります。やっぱりデザートは別腹ですね。
まとめとお店のデータ
どこかのレストランで修業をすると良い意味でも悪い意味でもそのお店の影響をうけます。今は情報もあふれていて、レストランに行った際に、前も食べたことがある似たような料理が多いと思う今日この頃。その点、しまなみフランチの料理は、初めて食べたものが多かったように感じました。奇抜すぎず、かと言って食べたことがないってなかなか出来ないことですね。
ちなみに大阪にあるレストラン「しまなみフレンチ」とは全く別のお店です。
フィレールは、フランス語で「紡ぐ」という意味、この地で今後、移住という選択をしたご夫婦は、どのようなご縁を紡いでいくのでしょうか?。テレビ朝日の「人生の楽園」が制作出来そう。帰り道は、「人生の楽園」のテーマソングを鼻歌で唄いながらレンタサイクルで帰りました。
(2021年9月訪問)
お店のデータ
店名 | しまなみフレンチ フィレール |
ジャンル | フレンチ(フランス料理) |
住所 | 今治市上浦町甘崎1572 |
電話 | 0897-87-2344 |
創業 | 2021年7月1日 |
個室 | なし |
予算 | ランチ 2.500円(税別)のみ 夕食は要相談 |
お店のWEBサイト | https://www.facebook.com/ShimanamiFrenchFiler/ |