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能登半島の北東部、九十九(つくも)湾に面した風光明媚な場所にある「百楽荘」。ここ九十九湾のパノラマを望める展望風呂や貸切露天風呂があるほか、名物の洞窟風呂があったり、ゲスト専用の釣り桟橋で釣りを楽しめたりできることで人気が高い宿なのです。宿いわく「百の楽しみがある宿」だからこの名が付いたそうです。
洞窟風呂ってどんなの?食事は?今回は実際に2021年9月に泊まってみたからこそわかった詳細レポートをお届けしたいと思います。
百楽荘のお風呂はどう?洞窟風呂って??
この宿のお湯は意外なことに温泉ではありません。でも海洋深層水を利用しているそうです。大浴場には九十九湾のパノラマが楽しめる展望風呂があり露天ではないものの開放的な眺めが満喫できます。貸切露天風呂は小ぶりながら海を見下ろせて、テラスまで付いていて開放的で雰囲気もいいものです。
でもこの宿の大浴場のことを語るなら、名物ともいえる洞窟風呂を忘れてはいけません。エレベーターでB2で降りると暗い洞窟の入口が現れ、ムード満点です。自然の洞窟をたった一人の職人さんが手で掘って作り上げたというから驚きます。
右へ行くと釣り桟橋へ出られます。そして左に向かってトンネルを延々と歩いて行くと洞窟風呂があります。
九十九湾の沖合水深320mからくみ上げられた能登海洋深層水を沸かしているため、美肌・保湿作用が高いそう。ライトアップされ洞窟の中でもお湯はエメラルドグリーンに煌めいて神秘的です。テラスに3つある壺風呂も一人ずつ入るお風呂で面白い趣向です。
百楽荘の部屋はどう?
34号室の琥珀というお部屋に泊まりました。和洋室風でゆったりと広く、露天風呂付きのお部屋です。ベッドは一段高く設定した板の間にマットレスをあらかじめ敷いてあるタイプのものです。
旅館らしく和室があってテレビが1台、それ以外にリビングあってまたテレビが1台。ゆったり広いのはいいですが、あまり和室の暮らしに慣れていなくて足が痛くなる私たちにはソファのあるリビングだけで十分かもしれません。
お風呂はシャワースペースが露天風呂の湯船と接近しているのがいまいちでした。シャワースペースは独立していて、露天風呂はゆったり湯船だけというのが一般的ですから。
冷蔵庫に入っていたウェルカムフルーツは重箱に入っていて、開けてみると美しくカラフルなカットフルーツの盛り合わせで感動的でした。
百楽荘のお食事のこと
この宿にはいろんな工夫があります。食前酒や食後酒を飲みたい人向きには洞窟の中でお酒を堪能できるバーがあること。
お食事処もいろいろなタイプがあって、九十九湾にせり出したオーシャンフロントの食事処「乙姫荘」はライトアップされています。他に九十九湾を独り占めするような「東屋」、九十九湾の風景が見られる「喜楽」など。ただし宿泊する部屋によってどの食事処になるかはわかりません。
私たちは乙姫荘でした。絵葉書のような風景がガラス窓越しに迫っていて絶景でした。
メニュー構成は世界農業遺産に認定された能登里山里海の恵みを堪能できる食材がたくさん出ました。里海の息吹を感じる先付け、能登の移り行く季節の中でという多彩な八寸、A5ランクの能登牛を昆布〆して焼いた1品など、どれもが能登にこだわった地産地消の料理です。
新鮮な能登の刺身は、能登名産の魚醤いしりや能登の甘口醤油、ボン酢、梅ダレの4種類で頂きます。
気になったことがありました。名物珠洲産「切り出し珪藻土七輪」季節香る食材炭火焼き、というメニューです。アワビは炭火焼きの最後にバターを落として香りも良く、イカの口「トンビ」は骨を丁寧に取り除いて串にしてあります。いしりの香ばしさも立っていて楽しい趣向。
でもお品書きに能登の恵みと記されていても、全体にひと通りの説明だけで、スタッフは詳しい説明をするわけではありません。せっかく用意された珪藻土七輪が珠洲産と言う日本で有数の産地のものだとしても、それを説明してもらわないと意味が分かりません。その素晴らしさが分かれば料理の味も2割増しになったかもしれません。忙しい仲居さんたちにはそんな余裕がないのでしょうけれど、もったいない話でした。
宿のデータとまとめ
宿のデータ
宿名 | 能登九十九湾百楽荘 |
住所 | 石川県鳳珠郡能登町越坂11-34 |
電話 | 0768-74-1115 |
部屋数 | 27室 |
釣り桟橋 | ゲスト専用で初心者から上級者まで楽しめる釣り桟橋が自慢で、夜にも釣りが楽しめる。 |
予算 | 2食付きスタンダードオーシャンビュー和室で2名利用の場合1人約2万円~ |
宿のwebサイト | http://www.100raku-noto.com/ |
まとめ
夕食の後、釣り桟橋を散歩してみました。ここのゲスト専用の桟橋で、夜でもたくさんの釣り人が楽しそうに釣りを楽しんでいました。洞窟のムードあるバーで一杯飲んで楽しそうなゲストも。ここには温泉やグルメ以外にもたくさんの楽しみが用意されていました。だから百の楽しみ…百楽荘だというのも納得です。