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北海道唯一のミシュラン3ツ星フレンチ「モリエール」。エンターテインメント性溢れる絶品創作フレンチに加え、最高品質のサービスが体験できる、まさに3ツ星の称号にふさわしいレストランです。そんなモリエールですが、なんとニセコに系列店「モリエール・モンターニュ」を出しています。しかも所在地は「パークハイアット ニセコ HANAZONO」というホテルの中!
今回は実際にホテルに宿泊して、「モリエール・モンターニュ」での食事を楽しんできました。
パークハイアットのモリエール
「パークハイアット ニセコ」は2020年1月にオープンしたばかりのラグジュアリーリゾート。コロナ前は外国人観光客が9割を占めていたと言うニセコで、外国人向きに建てられたホテルです。広々としたお部屋に加えて設備もかなり充実しているのが特徴で、ホテルの外に出なくとも食事もアクティビティも楽しめてしまうのが嬉しいところです。
レストランは定番の鉄板焼きや寿司に加えて、中華や炉端焼きなど豊富なラインナップ。そのうちの一つがフランス料理の「モリエール・モンターニュ」であり、今回私は滞在中の夕食にこちらのお店をチョイスしました。
実は半年ほど前に札幌の本店にお邪魔してその素晴らしさに感動した私。系列店とは言えまたその感動を味わいたいと期待してレストランの扉を開きました。
ホテル内とあって、とてもエレガントでサービスもこなれた印象で、皆さん丁寧で感じが良かったです。
本店と比べてみて…
結論から言うと、「モリエール・モンターニュ」での食事は本店と遜色なく、むしろ完璧に再現しているように思いました。
シェフは本店モリエールの他にも本場フランスで長年修業を積んだ方。料理の構成やメニュー内容など本店にとてもよく似ていて、また札幌のモリエールに食事をしに来たのかと錯覚させるほどです。
しかしながら、半年前に本店で味わったユニークな演出や遊び心いっぱいの出し方など、同じことをやられても懐かしさはあれど驚きはしないのが残念な点。ある意味絶対変なものは出ないという安心感はありましたが…
モリエールが大切にしている水の源泉、羊蹄山の麓で北海道の旬を楽しむ…これがこのお店のコンセプトです。
モリエール・モンターニュの料理
まず出てきたのは新鮮な地元野菜を使ったアミューズ。葉っぱ付きの細い人参と小さな赤かぶを、削りたての生ハムと一緒にいただきます。すごくシンプルな一皿ですが、これこそ“モリエール風”です。
次いで出てきたのは8月にぴったりなトウモロコシの冷製スープ。スープ皿に泡だけが入っていて、後からスープを注ぎ込むという演出も懐かしい。味もトウモロコシの自然な甘みが感じられる逸品で、ボイルしたての熱々のトウモロコシの輪切りと一緒にいただくと最高です。
温前菜は茹でたブロッコリー。ソースは本店と同じでカルボナーラ仕立てなのですが、お皿の上には温玉と削りチーズがドン!混ぜることで完成するという演出が面白いです。ブロッコリーも最初は量が多いように感じましたが、そのソースをつけたらあっという間に完食です。
またメニューに「北寄貝」と書かれた料理も見逃せません。大胆にお皿に北寄貝が載せられ、殻を取ると中にリゾットが入っている仕様です。こちらも演出が想定内だったのですが、シンプルに美味しい。北寄貝の旨味がよく出ていて、濃厚すぎない味付けが病みつきになります。
メインは美瑛豚のスペアリブ。表面をカリカリ、中はジューシーに焼き上げたお肉は道産のジャガイモと一緒にいただきます。まず付け合わせの食材のみが載ったお皿が運ばれてきて、「お肉は後からやって来ます」というのもやはりモリエール風。スモークされたお肉は香りが良く、臭みは勿論ありません。脂もしつこくなく、たくさん料理が出た後でしたが問題なく全て食べきることが出来ました。
一方デザートは、北海道らしい牛乳のソルベ。窪みにオリーブオイルが注がれて、黒コショウを振りかけていただきます。かなり量が多かったのですが、敢えてしょっぱい調味料と合わせることでしつこさを感じず、最後まで美味しくいただくことが出来ました。
データ
店名 | モリエール モンターニュ |
ジャンル | フレンチ(フランス料理) |
住所 | 北海道虻田郡倶知安町岩尾別字328-47 パーク ハイアット ニセコ HANAZONO レジデンス棟 1F |
電話番号 | 0136-27-1234 |
予算 | ランチ¥5,800~ ディナー¥9,900~ |
予約 | 予約可 |
お店HP | https://sapporo-moliere.com/montagne/ |
まとめ
実は「モリエール・モンターニュ」を訪れる前日、同じく「モリエール」の別の姉妹店で食事をしていた私。ホテルから車で30分かけてわざわざ村まで食べに行ったのですが、料理もサービスの質もあまりに酷いものでした。どちらも同じモリエールグループですが天と地ほど差があります。
今回私は驚きを感じませんでしたが、逆に言えば本店の味やサービスをホテルに居ながら楽しむことが出来るということ。ニセコ最後の日に素敵な夜を過ごすことが出来ました。(2021年8月訪問)