龍神温泉は1300年もの歴史ある和歌山の温泉地。中でも「日本秘湯を守る会」に加盟している「下御殿」は渓谷に面し緑が豊かで、露天風呂は混浴のみというのがますます秘湯ムードいっぱいです。
龍神温泉は川中温泉(群馬)や湯の川温泉(島根)と並び日本3大美人の湯と呼ばれています。透明でしっとりと粘り気があり、入った後は美容液でも塗ったみたいにお肌がしっとり。しばらく汗が噴き出してくるほど温まるお湯なのです。
日高川に面した混浴露天風呂は、渓流のすぐ上にあり自然をすぐそばで感じられる素晴らしいお風呂です。バスタオルを巻いて入るとはいえ、さすがに3~4人も入れば満員の狭い風呂なので、人がいそうな時間帯は入る勇気がありません。
内風呂も特徴的で、檜風呂の他、お座敷風呂と呼ばれる畳敷きのお風呂もあってユニークです。かびにくい特別の畳を使用しているとか。お部屋に付いている信楽焼の展望風呂も、小さいながら心地よく、眺めを満喫できました。
お食事は部屋食ではなくお食事処で頂きます。昔ながらの温泉旅館のイメージ通り、一度にドーンとお皿がいっぱい並んだ料理です。これでもかというほどいろいろ追加で出てきました。写真映えする出し方です。
特別美味しかったのは、野菜と熊野牛を蒸し籠でゆっくり蒸してタレに浸けて食べる1品。柔らかくて味わい深い牛肉ともやし、その下にカボチャやブロッコリーなど牛肉の香りが移って蒸し上がります。食事の間に横で炊き上がった釜めしもシンプルながら格別なもの。やっぱり出来立て熱々というのが嬉しいのです。
翌朝、朝食が終わって皆さんがそろそろチェックアウトする時間になって、露天風呂を覗きに行きました。誰もいません!入る人の気配もないようです。思い切ってバスタオルを巻いたまま階段を下りていってドボン。目の前の渓流を眺めつつ、うーん、いいお湯。身を乗り出すと左手に釣り人がいるので、ちょっと岩場に隠れながら入ります。ドキドキしながらも混浴露天風呂に入ってみるのがここでの醍醐味とわかりました。
(2020年8月訪問)
旅館名 | 下御殿 |
住所 | 和歌山県田辺市龍神村龍神38 |
TEL | 0739-79-0007 |
お風呂 | 大浴場 露天風呂(混浴) |
予算 | 2人部屋利用の場合1人13200円から(2食付き) |
露天風呂付客室 | あり |