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    御宿 富久千代 (鹿島市/佐賀県)~1日1組限定・「鍋島」の酒蔵オーベルジュで特別体験!

    御宿富久千代
    茅葺屋根の古い建物が町並に溶け込んでいる

    茅葺屋根の古い建物が町並に溶け込んでいる

    日本酒愛好家にとって「鍋島」と言えばきっと誰もが知っている酒造に違いありません。2011年世界的な酒類コンテストであるIWC日本酒部門で最優秀賞に輝き、頂点を極め一躍その名を知らしめたのです。
    外部の人には許可されていないここの酒蔵見学ができる。しかも案内人は社長である3代目蔵元兼杜氏の飯盛直喜氏自らが担当。そんなすごい体験を、この「御宿 富久千代」に滞在したらできるのです。
    佐賀県鹿島市、酒造鍋島の近くに2021年3月食事処「草庵鍋島」とともに、5月に宿である「御宿 富久千代」もオープン。この宿に泊まるゲストへの特典がこの酒蔵見学なのです。
    日本酒には疎いけれど大好きで、少しなら飲める程度の私。それでもここのお酒は美味しかった!!そして1日1組丸ごと一軒家貸し切りの贅沢な体験、「草庵鍋島」で頂いた日本酒ペアリングの美食の日本料理。生涯の思い出になった滞在をご紹介いたしましょう。

    宿泊ゲストだけの特典!社長さんの案内による鍋島の酒蔵見学

    酒蔵内のテイスティングルームはとてもモダン

    酒蔵内のテイスティングルームはとてもモダン

    茅葺屋根の古民家宿は、鹿島市の古い町並に溶け込んでいました。ここ鍋島の他にも、まわりには多くの酒蔵が点在している情緒あふれるエリアです。
    宿のチェックインの前に時間があるので、歩いて5分ほどのところにある鍋島の酒蔵見学をさせてくれました。これがすごいことで、通常絶対に部外者は中に入れないところに潜入させてくれ、ゆっくり見学させてくれるのは大きな特典です。
    3代目蔵元兼杜氏の飯盛直喜氏自らが案内してくださり、鍋島の日本酒製造のあれこれの説明を聞かせてくれます。現在は13名の蔵人が働き、日本酒「鍋島」を国内外へ届けているそうです。普段は見られない酒造りの現場で酒樽など見学し、いろいろテイスティングまでさせてくれました。

    飯盛氏がテイスティングもさせてくれる

    飯盛氏がテイスティングもさせてくれる

    この宿では、そんな人気の高い名酒のあれこれを、ディナーの際のペアリングで出してくれるのです。気に入ったら宅配で送ってくれるそうです。中には1200円位のお手軽な特別本醸造から秘密のブラックラベルという24200円のものまで、流通していない銘柄もあります。ペアリングではそんな中から厳選した8種類のお酒が出るのです。

    一軒家貸し切りのお宿はどんなところ?

    1階のベッドルームも情緒たっぷり

    1階のベッドルームも情緒たっぷり

    茅葺屋根の情緒あふれるお宿は2階建てで、丸ごと貸し切りでゆとりの広さです。三角の屋根なので2階は屋根裏部屋風に若干狭め。でもきれいに改装されているので、快適な和モダンになっています。1階にも2階にもツインベッドの寝室があります。1階にはいくつも部屋があって、テレビやブルートゥースのスピーカーも置かれたライブラリーには、古い本から最新の本までかなり幅広くセンスのいいチョイスで並べられています。

    ライブラリーもあるリビングでは音響効果も抜群

    ライブラリーもあるリビングでは音響効果も抜群

    設計で賞を獲得しているそうで、欄間などの伝統的な美しいインテリアは活かしつつスタイリッシュに仕上げているのが素敵です。どの家具もお洒落で、コーヒーメーカーなども完備していて快適です。ただし広すぎて暖房が効きにくいというデメリットはあります。
    深めの石風呂の付いた庭が望めるバスルームにはシャワーが2つ付いていて便利です。やはり寒いのでバスルームなのに天井にヒーターが付いているというユニークなつくりでした。

    「草庵 鍋島」ではカウンター割烹の極上ディナーを

    日本酒ペアリングで出されるものはどれも素晴らしい

    日本酒ペアリングで出されるものはどれも素晴らしい

    お楽しみのディナータイム。「草庵鍋島」のカウンターは宿の扉の向こうにあります。今夜は我々3人に加え、外部からのゲストが2名、計5名でのディナーが始まります。
    大将というにはかなり若い28歳の西村卓馬氏は、その若さですでに神楽坂の3ツ星店「石かわ」や福岡の人気フレンチ「Restaurant Sola」などで研鑽を積んだそう。
    古民家だからカウンター内のスペースでは薪火はおろか炭火も使うことが法律で禁止されているとか。厨房の炭火まで大将は何度も往復して大変そうです。それでもゲストとのコミュニケーションも図りつつ楽しませてくれるのは素晴らしいと思いました。

    あん肝で和えた平戸の平目と天草の車海老は最高

    あん肝で和えた平戸の平目と天草の車海老は最高

    ここでしか飲めない食前酒は純米大吟醸の濁りで、なんと発泡性です。最初に出た九州のたけのこと唐津の鮑のお料理に合わせます。
    特別本醸造は対馬の穴子やフキノトウの揚げ物に合わせます。
    お椀の後はお造りが2皿、お粥や佐賀牛の炭焼が出て、白子のお椀が最後に出ました。白子はあまり好きでないのですが、京風白味噌のお椀にお餅のように表面に焦げ目をつけて膨らませて焼いてある白子が、忘れられない美味しさで、この白子なら大好き!と叫んでいたほど。
    お肉に合わせて出された鍋島ブラックというシークレットの名酒。白子にもよく合うので、一緒にくいッと飲み干すと、もはや極楽。

    そんな具合にペアリングで頂く絶品の料理の数々は、お酒のほろ酔いもあって夢心地になれる素晴らしい宴だったのです。

    施設名御宿 富久千代
    住所佐賀県鹿島市浜町 乙2420-1
    TEL0954-60-4668
    予算1名あたり 66000円~(2食付き)
    客室数1棟貸切
    風呂石風呂あり
    露店風呂なし
    公式サイトhttps://fukuchiyo.com/

    まとめ

    建物自体が文化財に指定されている

    建物自体が文化財に指定されている

    佐賀県にこれほど素晴らしい酒造があって、これほど魅力的な宿ができていたとは!日本酒のプロが選んでくれる鍋島のペアリングで楽しむ本格派美食の宴。1日1組でゆったり過ごし特別体験ができる茅葺の古民家宿。何もかもが理想的な酒蔵オーベルジュ「御宿 富久千代」。佐賀に行くならぜひ泊まってほしい宿なのです。
    (2022年1月訪問)

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