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食材のルーツにこだわり、生産者さんと繋がることで地元の素晴らしい食材に出会える。奈良でそのことにこだわるフレンチのシェフがいました。「ラ・トラース」のオーナーシェフです。
新潟県の魚沼出身のシェフで、マダムの故郷である奈良でお二人でこのお店をやられています。今では食べログでフレンチの百名店にも選ばれています。
3月半ば、JR奈良駅から徒歩3分の便利な場所にあるお店へディナーにお伺いしました。
豊かな食材に出会える奈良でフレンチレストラン開業
お店のパンフレットにこんなことが書かれていました。
「四方を山々に囲まれた奈良は、幸運なことに市街地から車でほんの30分ほど走れば清流の流れる山里があり、野菜、果実、お肉、卵、お茶に至るまで熱意ある生産者さん達がいらっしゃいます・・・」
奈良市の町中にあっても、素晴らしい食材はすぐに手に入るのだと知りました。
今は無きブルゴーニュのフレンチの名店「エスぺランス」をはじめ数々の店で研鑽を積み、東京のフレンチレストランでもシェフを務めた後、2016年にソムリエでもあるマダムと二人、この地でお店をオープン。シェフは料理業界でいろんな経験があるようで、かつてパン職人もしていたと聞いてびっくり。
ディナーは7皿で11000円のコースを
ディナーは7皿で11000円のコースを頂きました。ランチは5500円のコースがあるそうです。辺鄙なお店ならランチしか行けませんが、ここは足の便がいいのでディナーでもゆっくりお邪魔できるのが便利です。
木の温かさを感じるインテリアは、シェフの調理風景も見られるオープンキッチンです。ゲストはテーブル席で頂きます。
アミューズは祝蕾(しゅくらい)という高菜の仲間の野菜を天ぷらにしてホタルイカのペーストに載せたものです。揚げたての祝蕾は春の味です。これも春に欠かせない食材のホタルイカのペースト。美味しいけれど塩味が濃いので、個人的には最初からパンが欲しかったです。
次の前菜1皿目は平目のカルパッチョと葉玉葱のグリルです。味も良くボリュームたっぷりですが、ドレッシングの味が濃い目に感じました。私は薄味が好みなので、次の料理から塩分を減らしてもらうように頼みました。
グルマン向きのボリューム感たっぷり料理!
前菜2皿目は和歌山産モンゴウイカです。完熟レモンとチーズコシヒカリで作られたリゾットに酸味があってさっぱり仕上げたモンゴウイカがずらりと盛り付けてあります。味付けはちょうどよくて美味しい。でも大皿にたくさん載っていてボリューム満点です。前菜にしては多いという感想ですが、グルマンには嬉しいでしょう。
魚料理はノドグロ。皮がカリッと焼いてあってコンソメにわかめと一緒に浸かっていてとってもいい味わいです。これは大好きな料理です。
肉料理は鴨です。鴨と言えば最近よく出るお気に入りの七谷鴨。かなり大ぶりのローストです。また負けていないほど大きな大黒本シメジとほうれん草ののソテーが付け合わせです。私は肉は半分にしてもらったのですが、それでもまだ食べきれないほどの量でした。
デザートは小さなアヴァンデセールと2つ出ました。小さい方は文旦とアマレットのジュレに山椒をかけてあります。口がさっぱりしたところで、いちごに甘いクリームを巻き付けたようなデザートが4つも登場。
レストラン名(ジャンル) | ラ・トラース(フレンチ/フランス料理) |
住所 | 奈良県奈良市大宮町2-1-5 カーサヤマグチ1F |
TEL | 0742-33-4000 |
予算 | ランチコース 5500円(税込み) ディナーコース11000円(税込み) |
座席/個室有無 | 14席 個室なし |
予約の可否 | 予約可 |
公式サイト | http://www.latrace.jp/ |
まとめ
シェフはかつて麻布十番のフレンチレストランでシェフをしていたとき、フランス外務省が作る世界のレストランランキング「1000 LA LIST 2016」にて456位に選ばれた実績もあります。
たしかにフランス人向きのボリューム感と味付けだと感じました。フランスが認める実力派シェフということなのでしょう。
(2022年3月訪問)