純和風の旅館は、光によって昼と夜の表情ががらっと変わる所が多いのですが、それを一番感じたのがこの洋々閣です。到着後すぐ、玄関や渡り廊下、庭園など一通り写真を撮影したのに、あまりに艶っぽい夜の景色に改めて同じ所を撮影してしまいました。
洋々閣が雑誌に掲載される時に日が暮れてからの写真が多いのもうなずけます。
宿泊の部屋は「十坊」、本当は全てのお部屋が見てみたい。
館内には洋々閣が長くお付き合いのある作家の唐津焼ギャラリーが3つもあり、時間もあるのでゆっくりと見ることが出来ました。
ラウンジは、椅子の脇に火鉢と李朝の膳が置いてあり、火鉢は上にガラスが敷かれているので、小さな荷物が置けるようになっていて便利でした。
ゆっくり本を読んでいたら当たり前のように膳の上に日本茶が運ばれてきました。
形を決めず、相手の動きに合わせて対応する、サービスがこなれているとはこういうことなのだと思うのです。
唐津焼を代表する「隆太窯」の器で出される料理はシンプルでとても美しく、芽ねぎと紅葉おろし皮や肝が別に盛られているおこぜの薄造り。他にもおこぜの唐揚げやお味噌汁など。
宿泊した日は、玄界灘の海がしけて予定通りの魚が取れなかった代わりにアラ(超高級魚クエに似ている海水魚)があがったとのこと。
冬でないと食べることが出来ないと思っていたアラは旬は冬だけど1年中獲れるのだそうです。
木の芽とインゲンの添えられたアラの煮付けをおかげで食べることが出来ました。
私達を担当してくれた従業員さんの堅苦しくない接客もとても心地が良くおすすめしたい宿です。
旅館名 | 洋々閣 |
住所 | 佐賀県唐津市東唐津2-4-40 |
TEL | 0955-72-7181 |
お風呂 | 大浴場 |
予算 | 24,000円~ |
露天風呂付客室 | なし |