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大阪北新地にあるイタリアンレストラン「ラチェルバ」。新ダイビルの2階にあり、駅からのアクセスもいいお店です。2021年版のゴ・エ・ミヨにも掲載されているため注目度も高く、今回大阪に訪れるにあたって真っ先に候補に挙がったレストランでもあります。
「ラチェルバ」の店名は20世紀初頭にイタリアで興った文化芸術運動“未来派”の機関紙のタイトルから取ったそう。シェフの藤田政昭氏は日本やヨーロッパの文化に敬意を持ちつつ、ここ大阪から新しい料理を作り発信している一人なのです。
洗練された店内にはアートギャラリーのように可愛らしい小物が散りばめられていて、大きな窓からは外の緑も見えます。
予想に反してシンプルな料理…!?
店名が店名なだけに、さぞこねくり回した創作料理が出てくるのだろうと思っていたのですが、名前に反してラチェルバではシンプルながら洗練された料理が並びます。食材は関西を中心に全国から選りすぐったこだわりの素材を使用し、その多彩な食材の組み合わせが面白かったです。
私が訪れたのは8月の初旬。夏真っ盛りということで、メニューにはトウモロコシや茄子、メロンなど夏らしい食材の名前が並んでいました。
まず運ばれてきたのは鮎とトウモロコシを主役にした3種類のアミューズ。砂糖を使わずトウモロコシの甘みだけで作った丸いミニチュロスと、鮎のリエット、そして焼いた鮎にトウモロコシのピューレを合わせた1皿です。同じ食材ですが調理方法が全く異なるのでその差が面白く、見た目にも可愛らしかったです。
「日本の夏」を味わえる
中でも私が特に気に入ったのが、鰻のタリオリーニ。細かく角切りにされた鰻はカリカリと焼かれ、カラスミや山椒などと合わせます。鰻の香ばしさとミニトマトの爽やかな酸味、唐辛子の辛味が見事にマッチ。使われている食材は和の要素が多いですが、「和風パスタ」といった感覚は無く、新しいイタリアンのかたちを見たような気がしました。また麺も自家製のものを使用しているそうで、湯がく時に小麦粉が溶け出しとろみが出るのだそう。モチモチとコシがある麺は食べ応えもあり、とても満足感のある料理でした。
またカツオの前菜も忘れてはいけません。硬めの水茄子と長芋のタルタル、ミョウガ、ネギ、シソの花と合わせたカツオは、表面だけ軽く火を入れてタタキ風に。アクセントに甘くシャキシャキとしたリンゴも入っていて、飽きさせない工夫もあります。その他の料理でも今が旬の万願寺唐辛子が使われていたり、メインに枝豆を合わせたり…どれも「日本の夏」を味わうような素敵なラインナップで、シェフのセンスの良さを感じたのでした。
まとめとデータ
大都市になればなるほどレストランの数は増え、その中から本当に美味しいお店を探すのは困難になります。しかし「ラチェルバ」であれば、立地が良いことに加え、食事のレベル、お店の雰囲気、そしてサービスに至るまで満足のいくものになるはず。どうしても失敗したくない日はこのお店を候補に入れてみては?(2021年8月訪問)
店名 | ラチェルバ |
ジャンル | イタリアン |
住所 | 大阪府大阪市北区堂島浜1-2-1 新ダイビル 2F |
電話番号 | 06-6136-8089 |
席数 | 16席 |
個室 | 無し |
予算 | ¥11,500~ |
予約 | 完全予約制(予約は2名から) |
お店のHP | http://www.lacerba.jp/ |