城山ホテル鹿児島(鹿児島市/鹿児島県)～鹿児島を代表する老舗ホテル

お部屋から見える桜島の景色

高級感のあるラウンジスペース

鹿児島を代表する老舗ホテル「城山ホテル鹿児島」。1963年創業のこちらの宿は、鹿児島中央駅から車で10分ほどの高台にあるホテルです。標高108ⅿのこの場所からは鹿児島のシンボルである桜島と、錦江湾、そして鹿児島市街地を臨むことが出来ます。
この城山という土地は、かつて島津氏が本拠を置いた歴史ある場所。明治10年には西南戦争の最後の激戦地にもなり、西郷隆盛が亡くなった場所としても知られています。西南戦争時代の史跡が数多く残っているので、歴史が好きな人は是非とも訪れたい場所です。
そんな歴史ある城山に位置する「城山ホテル鹿児島」。2000年にはホテルを全面改装しているほか、2020年には耐震補強工事と客室のリニューアルを行うなど、日々進化をしています。一面ガラス張りになり桜島と海が見渡せるラウンジスペースは広々として清潔感があり、とても出来て60年近いホテルには思えません。

バリアフリーデザインの「ユニバーサルルーム」

客室は全355室31のカテゴリーのお部屋から成り、私は3名での利用も可能な「ユニバーサル」というお部屋に宿泊しました。このお部屋の最大の特徴は、高齢の方や車椅子の人でも安心して泊まれるようすべての段差をなくした、バリアフリーデザインであること。浴槽も低く、玄関扉だけでなくトイレやバスルームの扉もすべて引き戸になっています。また車椅子が余裕で通れる広さも兼ね備えており、お部屋は58㎡とゆとりの広さです。窓の外には雄大な桜島の景色が広がり、テレビや冷蔵庫などもばっちり完備されています。
今までいろんなホテルに泊まってきましたが、これほどバリアフリーがしっかりとしているお部屋は初めて見ました。
もちろんスタンダードなツインルームやダブルルームもあるほか、和のエッセンスが散りばめられた「ジャパニーズモダン」、2020年10月にオープンしたばかりの「クラブルーム」など、それぞれの好みや用途に応じてお部屋を選ぶことが可能です。

「ザ ラウンジ カサブランカ」

また施設内には展望露天風呂「さつま乃湯」という大浴場もあり、桜島の絶景を眺めながら温泉を楽しむことも出来ます。実は大分県に次いで日本で2番目に温泉が多い鹿児島県。鹿児島市内でも温泉が湧き出ているそうで、ここ「城山ホテル鹿児島」でも地下1,000ⅿから湧き出る良質な温泉を引いています。お肌がつるつるになる美人の湯に浸かりながら、その圧倒的な眺望を味わう…このホテルでの1番の楽しみです。
また鹿児島県を代表する大型ホテルというだけあって館内のレストランも充実しています。鹿児島の郷土料理が味わえる「城山ガーデンズ水簾」をはじめ、「寿司亭 桜」、天麩羅、鉄板焼き、割烹、フランス料理、中国料理などなど、その数なんと13店舗！その日の気分に応じて好きなものを食べられますし、長期滞在でも料理に飽きる心配がありません。

ラウンジでいただいたミックスピザ

私は今回の滞在中、フロントの横にある「ザ ラウンジ カサブランカ」というラウンジレストランを利用しました。桜島を臨み、3面ガラス張りになっているこのレストランは、夜には生演奏が楽しめるムーディーなラウンジへと姿を変えます。本格的に食事をする場所というよりは軽食とお酒を楽しむ場所ですが、この日は食欲が無かったのでここを選びました。頼んだのはコンビネーションサラダとミックスピザ。サラダは数種類の野菜をシーザーサラダドレッシングでいただくもので、無難に美味しかったです。
一方のミックスピザはエビやイカ、ピーマンなどが載ったボリューム満点の一皿。生地は厚くパリパリとした食感で、2,3人で食べるのに適しています。
長年続くホテルなのでサービスも小慣れた印象で、地方のホテルとしては全体的にレベルが高いと言えます。ここの魅力は何よりもその素晴らしいビューにあります。宿泊を考えているなら、是非とも桜島を一望できるお部屋に泊まってみてはいかがでしょうか。(2022年2月訪問)

薩摩切子も展示されていました