目次
良いお宿には美味しい食事が欠かせない！
せっかくの旅行でも宿泊したホテルや旅館が期待していたものと違ったらガッカリしてしまいますよね。特に恋人とのデートや家族の記念日など、特別な日に利用するなら尚更です。
今回は日本全国にある宿の中から私が実際に泊まってみて素晴らしいと感じたものを、悩みに悩んで10個に厳選！くつろげるお部屋、温泉、食事、そしてサービス。ここでご紹介するのはどれもその全てを兼ね備えた最高のものばかり。宿選びで絶対に失敗したくない人必見です！
ふふ日光(日光/栃木県)
露天風呂も最高のロケーション
1軒目は日光東照宮から歩いて15分、田母沢(たもざわ)御用邸の敷地内にある「ふふ日光」というスモールラグジュアリーホテルです。2020年10月にオープンしたばかりのこのホテルは、自然との調和が魅力の「ふふグループ」の宿。洗練されたお部屋と、窓から見える御用邸の豊かな自然、そして高品質なサービスが人気を呼んでいます。
数ある「ふふグループ」のホテルの中でも私がこの日光の宿を選んだのは、お風呂や料理、そして新しいサービスが他より素晴らしいと感じたから。特に露天風呂は景観が素晴らしく広さも十分、お部屋には自家源泉の温泉もついているので、ゆっくりくつろぐことも出来ます。
よく手入れされた中庭を眺める
またロビーラウンジや食事処は背の高いソファや半個室が採用されているので、他の人の目が気にならないのも嬉しいポイントです。大切な人とまるでプライベート感覚で羽を伸ばすことができる、「ふふ日光」はちょっと贅沢なやすらげるお宿なのです。オープンしたばかりということもあり、東京からの定番・記念日の宿として一番に挙げられるホテルだと思います。
亀の井別荘(湯布院/大分県)
離れのお部屋についていた
大分県湯布院には御三家と呼ばれる3つの老舗旅館があります。その中の1つ、「亀の井別荘」は金鱗湖畔にあり敷地面積3万㎡という大きなお宿です。しかしこれだけの広さでありながら、お部屋は本館6室と離れ14室の計20室のみ。お部屋へと続く長い廊下を進んでいくと、道中レンガ造りのレトロな談話室があって、本を読んだり蓄音機で古いレコードを聴くことも出来ます。
また大浴場は天井が高くガラス張りになっていて、開放感抜群。露天風呂の雰囲気も良く旅の疲れを癒すのにもってこいです。「亀の井別荘」では4つの天然温泉の源泉を引いているので、せっかくなら全てトライしてその違いを楽しんでみるのもいいでしょう。
〆でいただいた蕎麦が絶品！
私が泊まったのは離れの純和風のお部屋だったのですが、離れに滞在していると夕食時料理をお部屋まで運んでもらえるので楽ちんです。また料理自体のレベルも非常に高く、洗練されていました。メニューに書いてありませんでしたが、「美味しい蕎麦粉が手に入ったので」と〆に蕎麦も出してくださり、老舗ならではの行き届いたサービスが魅力の宿です。大人の記念日旅行なら亀の井別荘はイチオシです。
群来(江差町/北海道)
モノクロのインテリアが落ち着いた雰囲気を演出します
函館から渡島半島を横断して車で1時間、江差は日本海に面した港町です。そんな海辺に突如として現れるのが高級旅館「江差旅庭 群来(くき)」。広々とした平屋建ての宿にはデッキテラスと温泉風呂を完備したお部屋が計7室あり、黒を基調としたインテリアがスタイリッシュです。
「群来」は温泉旅館ですが、女将もいなければ仲居さんもいません。いるのはこの7室のお客さんのためだけの執事。到着の出迎えから食事、出発までのあれやこれやのお世話をしてくれる男性スタッフはまさに「執事」のようで、痒い所に手が届くサービスが心地いいのです。
食の宝庫・北海道ならではの料理が並びます
また「群来」では食事にも強いこだわりがあります。地産地消を極限まで突きつめ、食材はすべて宿から25km圏内で収穫・水揚げされたものを使用。目の前の海で揚がった魚介類は勿論のこと、自家農場で育てられた羊や地鶏、卵、野菜、山菜などどれも新鮮なものが食卓に並び、最高に贅沢な食事を楽しめるのです。
当たり前の観光地巡りではなく、とっておきの宿を選ぶ旅ならこの「群来」が最適です。
アマン京都(鷹峯/京都)
まるでお寺の参道のような敷地
金閣寺から徒歩圏内の場所にある高級リゾートホテル「アマン京都」。実は着想から完成まで20年の歳月がかかっているとかで、東京ドーム5.8個分という広い敷地が自慢です。敷地内は驚くほど美しく手入れされていて、お部屋へと続く道さえもまるでお寺の参道を歩いているのではと見紛うほど。元々ここには西陣織の美術館が建設される予定だったそうで、当時準備のために集められた巨石や石像が上手く自然の中に配置され、このような美しい庭園を完成させたのです。
岩風呂も気持ちい！
お部屋は木の温かみが感じられる明るいお部屋。ベッドルームよりもバスルームのほうがゆったりとしたつくりになっているのはアマンならではです。大浴場や露天風呂も非常にゆったりとしていて、趣もあります。
そして何より欠かせないのがラグジュアリーホテルらしい静寂さ。金閣寺の近くという好立地でありながら、滞在中観光客の声は全く届いてきません。まるでこの場所だけ切り取られたように静かで穏やかな時間が流れる、アマン京都はそれを実現してくれる宿なのです。また言うまでも無くサービスも最高級。大切な人と泊まるのにぴったりの宿と言えるでしょう。
THE HIRAMATSU軽井沢 御代田(軽井沢/長野県)
広々としたラウンジスペース。窓からの景色も素敵
美食に重きを置いたホテルを数多く展開しているホテルチェーン「HIRAMATSU HOTELS」。その中でも軽井沢の「ひらまつ」は「森のグラン・オーベルジュ」と呼ばれるほど広大な面積を誇ります。
「ひらまつ」の素晴らしい点は、食事だけでなくお部屋やサービスに至るまで全てが一流であること。きっとエントランスをくぐってすぐ、そのモダンで洗練されたラウンジとそこから見える軽井沢の自然の美しさに目を釘付けにされるはず。陽の光が差し込みあたたかく照らされたラウンジは居心地が良く、ずっと過ごしていられそうなほど。
お部屋のお風呂からも軽井沢の自然が！
「ひらまつ」のお部屋はベッドルームとバスルームが一直線に並び、引き戸で仕切られるつくりがほとんどです。しかし軽井沢のひらまつはベッドルームからもバスルームからも外の美しい景色を楽しむことが出来るのがポイントで、広々としている印象です。
また肝心の料理ですが、信州の豊かな大地で育った野菜や果物、魚、牛などが見事なフランス料理へと姿を変え、私たちのテーブルへと届きます。せっかくお部屋が素晴らしくても料理が美味しくなかったら台無しですが、「ひらまつ」はその点心配はいりません。絵に描いたような「贅沢な滞在」を実現してくれるオススメのホテルなのです。
名月荘(かみのやま温泉/山形県)
緑に囲まれ環境も抜群
「名月荘」は、山形県の蔵王連峰を臨む高台にある高級旅館です。1000坪という大きな敷地の中に20の客室があり、それぞれコテージ風の独立したつくりになっているのが特徴的です。満室時でも他の宿泊者の気配を全く感じないほど静かな環境で、夕食もお部屋まで運んでくれるのが魅力。
またお風呂の種類が非常に豊富で、大浴場や露天風呂をはじめ、家族風呂に貸切風呂、更には貸切の立ち風呂まであるのでお風呂が好きな方にはぴったりのお宿でしょう。すべて源泉かけ流しのお湯で、1つの旅館に居ながらまるで湯めぐりでもしているような感覚です。
どのお風呂から入ろうか迷っちゃう！
食事は季節の食材を使った名月荘流の日本料理。普通日本料理というと八寸が出るのがお決まりのパターンですが、私が訪れた際には前菜と一緒にまず生鮭とイクラのミニ丼ぶりが登場。その後も名物「いもこ汁」やお造り、ステーキ、松茸ご飯など絶品料理の数々を堪能しました。
温泉が大好きで高級旅館を好むカップルに是非泊まってほしい宿です。
奥湯河原 結唯(湯河原温泉/神奈川県)
紅葉を楽しみながらのお風呂は格別！
「紅葉を眺めながら温泉を楽しみたい」そんな願いを叶えてくれるのが「奥湯河原 結唯(ゆい)」です。私がこの宿に訪れたのは2016年の11月末。ちょうど紅葉が見頃を迎える時期で、部屋の専用露天風呂にはそんな紅く色づいた紅葉が覆いかぶさるように陰をつくっていました。赤や黄色、オレンジなど綺麗なグラデーションをつくる紅葉の美しさと言ったら！真下には渓流が流れ、川の音と木々のさざめきが聴こえるだけの静かな空間は最高の一言。
野趣溢れる夕食もこのお宿の楽しみ
お部屋は本館と離れの2つに分かれていますが、よりプライベート感が味わえる離れがオススメです。チェックインもチェックアウトもお部屋で出来るので便利ですし、何より人目を気にしなくていいのが気楽です。
また自然に囲まれたこのお宿では、野趣溢れる特製の懐石料理も魅力のひとつです。
いつ来ても素晴らしい「結唯」ですが、やはり紅葉の季節に訪れるのがオススメ。そうでなくてもこの宿ではスペシャルな時間を過ごせるはずです。どこか隠れ家っぽい宿のつくりも印象的で、カップルなどのお忍びや記念日旅行にふさわしい宿なのです。
あさば(修善寺温泉/静岡県)
竹林と池を眺めながら四季の変化を楽しめる露天風呂
高級旅館らしい凛とした雰囲気に満ちた「あさば」。静岡県修善寺にあり日本の伝統が色濃く残るこの老舗旅館は、いつ来ても出来立てのようにどこもかしこも綺麗に保たれ、優雅な時を味わえます。敷地内には能舞台まであって、今も月に1回公演が行われているそうです。
高級旅館の中にはチェックイン時間より早く着きすぎると嫌な顔をされるところもありますが、「あさば」は違います。むしろこちらが気持ち良くなるくらい明るく歓迎してくれて、自分が特別なゲストであるかのように感じてしまうほど。
窓の外には立派な能舞台が
そういった真心のこもったサービスは滞在中至る所で実感するでしょう。特に私が感動したのが大浴場から出てバスタオルで体を拭こうとしたとき。なんとふわふわのバスタオルが保温器の中で温められていたのです。冬の寒い時期だったので、こういった細やかな気遣いが有り難かったです。「あさば」は高級旅館の中でも別格です。この風格と空気感！これぞ本物の名旅館と言えるでしょう。
トラヴィーニュ(新潟市/新潟県)
スパやサロンなどの施設も充実していて快適そのもの
日本に居ながら、まるでブルゴーニュかトスカーナに来たかのような気分が味わえる「トラヴィーニュ」。新潟市の郊外にあるこちらのホテルは、今や日本を代表するワイナリー「カーブドッチワイナリー」が経営するオーベルジュ。ブドウ畑の真ん中に建ち、ヨーロッパの田舎町を思い出させるような白壁と赤レンガの屋根が情緒たっぷりです。
お部屋は全部で10室。センスが良く清潔感もある室内はやはりヨーロッパの上質なオーベルジュといった雰囲気です。窓からはブドウ畑も見渡せて、時折鳥の鳴き声やブドウ畑で作業する機械の音が聴こえてくるだけの静かな空間が広がります。
まずはブドウ畑の前で乾杯。
そしてなんと言っても食事が素晴らしい。敷地内収穫・製造されたワインに合わせて作られた料理は驚くほどハイレベル。また陽が落ちる前、オードブルだけブドウ畑の前にちょこんと設置された屋外のテーブルでいただくというのもムード満点でした。
施設内にはワイナリーは勿論、ブティックや素敵な中庭、宿泊者限定のスパまであるので、充実した滞在になること間違いなしです。ワイン好きだけでなく、海外旅行が大好きなカップルにもオススメしたい宿です。
汀邸 遠音近音(みぎわてい をちこち) (鞆の浦温泉/広島県)
瀬戸内海が目の前に迫るオーシャンビューの温泉宿
広島県三原市鞆の浦(とものうら)にあり、瀬戸内海を臨む「汀邸 遠音近音」という温泉宿があります。目の前に海が広がり、時折船の汽笛が風に乗って聴こえてくる…そんな趣溢れる旅館です。全17室の部屋全てに専用の露天風呂が備え付けられていて、大浴場の代わりに大きめの貸切露天風呂があるのも魅力。
江戸時代の建物を再生しているそうで、玄関棟は歴史ある和テイストの空間。しかし一歩客室に足を踏み入れればモダンで快適な雰囲気で、広々としたウッドデッキはゆっくりくつろぐのに最適です。
お部屋は全室オーシャンビュー！
料理は目の前の瀬戸内海で獲れた新鮮な海の幸をふんだんに使った極上の料理が味わえます。特に宿の名物にもなっている釜炊きの鯛めしが素晴らしく、ホクホクとした鯛の身と、こだわりの出汁で炊かれたコシヒカリの相性が最高です。
そして何よりスタッフの方々のサービスも良かったです。出発の時にお見送りをしてくれる、というのはよくありますが、ここはまだ車が到着する前から玄関先にスタッフの方々が並び、手を振ってお出迎えしてくれるのです。これぞ本当のおもてなし。絶対失敗したくない人にオススメのお宿です。
